金子恭之国土交通相は10日の閣議後会見で、鈴木康友静岡県知事がリニア中央新幹線静岡工区の着工容認を表明したことについて「長年の課題にめどがつき、大きな節目を迎えた」とした上で「これから本格的な工事が始まる。これからが本番であり、言い換えればようやくスタート地点に立った状況とも言える」と述べ、新たなステージにしっかりと対応していく姿勢を示した。
静岡工区は、静岡市山間部の地下を通る8.9㎞の区間。川勝平太前県知事が大井川の水量減少への懸念や生物多様性に対する悪影響などを理由に、着工反対を表明したことをきっかけに未着工の状態が続き、県とJR東海が環境保全対策について対話を重ねてきた。
3月に着工の条件としていた28項目の対話を完了。JR東海が関係自治体に対し環境保全対策の説明会を行った後、7日の県議会で鈴木知事が18日にJR東海と環境保全協定を締結する考えを示し、着工を容認した。
金子国交相は県やJR東海をはじめ多くの関係者の尽力に敬意を表すとともに、国交省でも有識者会議やモニタリング会議を通じて県とJR東海の対話を促すなど継続的に支援してきたことから「この状況に至ったことは大変喜ばしく感慨深い」と語った。
着工後は、県がアセス条例に基づき新たに設置する「環境影響評価審査会中央新幹線部会(仮称)」で、県や国、関係自治体、JR東海が緊密に連携を取りながら環境保全対策の状況を確認する。金子国交相は「早期整備に向けた環境を整え、開業に向けて関係自治体やJR東海と連携ししっかりと取り組んでいく」と力を込めた。
