全国建設業協会(今井雅則会長)は、2027年度の税制改正要望を決定した。地域建設業が「地域の守り手」としての社会的使命を持続的に果たしていくためには、経営基盤を強化し、経営の安定化を図ることが重要であり、そのためにも必要な税制上の措置が欠かせないと指摘。27年12月で終了する事業承継税制特例措置と同様の措置制定などを求めた。
全建の檜山典英経営委員長(広島県建設工業協会長)、馬場弘昭税制専門委員長(馬場弘昭税理士事務所長)、山崎篤男専務理事が5日、東京・霞が関の国土交通省を訪れ、楠田幹人不動産・建設経済局長に要望書を手渡した。楠田局長は「要望の趣旨、建設業の現況は十分理解した。中小企業関連の要望も多いが、建設業は中小企業の比率が高く、そこがしっかりしていないと成立しない構造である。中小企業庁にも伝え、必要な対応を取っていく」と応じたという。
要望は全11項目で、強調した事項の一つが、中小企業などに対する事業承継税制特例の再制定だ。現在の事業継続を前提とした相続税・贈与税の非課税措置は、27年末までの限定措置となっている。全建は、建設業が抱える高齢化や後継者不足といった問題が常態化しているため、現行制度と同等の内容の特例措置制定を要望した。
長年要望している工事請負契約書にかかる印紙税の撤廃も引き続き盛り込んだ。撤廃できない場合は、軽減措置の対象外である100万円以下の請負契約を非課税対象(現行1万円未満)とするよう働き掛けた。
仮設現場事務所の法人住民税・事業税課税対象からの除外も継続要望した。実現が難しい場合は、適用外となる設置期間の「2、3カ月程度」を「1年程度」に延ばすよう提案した。
要望事項は次のとおり。
〈租税特別措置等の延長・改善要望〉
▽中小法人における法人税率の軽減措置の延長等▽交際費等にかかる特例措置の延長等▽中小企業等経営強化法における固定資産税の特例措置の延長等▽中小企業等経営強化法における中小企業経営強化税制の延長等▽中小企業投資促進税制の延長等▽中小企業防災・減災投資促進税制の延長等▽中小企業向け賃上げ促進税制の延長等▽事業継続を前提とした相続税・贈与税非課税措置の制定等▽建設機械等にかかる軽油引取税の課税免除措置の延長▽工事請負契約書にかかる印紙税の撤廃等。
〈運用・手続等の改善要望〉
▽建設現場における仮設現場事務所の法人住民税および事業税における「事務所・事業所」の運用等。
