兵庫県は、「コウノトリ但馬空港のあり方懇話会」(座長・上村敏之関西学院大教授)の最終報告を公表した。短期的課題と中長期の視点の両方から今後取り組むべき方策が盛り込まれている。ターミナルビルの改修設計などを進めるほか、懸案となっている滑走路の延長については、「底上げを図ることが望ましい」として中長期的な課題として位置付けられた。
取り組みの方策を「着実に取り組むこと(短期的課題)」「将来に向けて研究すること(中長期的課題)」の2点で整理した。短期的課題の一つに盛り込まれた「空港の賑わいづくり」では、「空港公園等を活用した子育て世代を対象とした交流施設」や「地域のミニテーマパークになるような集客交流拠点」の設置を提示。ターミナルビル施設の老朽化が進んでいるため、「賑わいの拠点として快適な環境づくりのための設備改善」の必要性も指摘した。
また、「防災拠点としての機能強化を図る必要がある」ことから、非常用発電の確保や吊り天井対策といったターミナルビルの防災機能向上、接続する道路網が災害時に機能するよう防災対策を行うといった対応も必要だとした。
中長期課題として夜間や悪天候時にパイロットへ滑走路の位置や新入方向を正確に誘導するための進入灯整備が望ましいとした。滑走路延長についても「主力ジェット機の安定運航が可能な機能にまで底上げを図ることが望ましい。機材を限定しても1800mの滑走路長が必要」としている。
豊岡市岩井にあるコウノトリ但馬空港は、1994年に開港。面積は37.9ha、長さ1200mの滑走路(1本)を持つ。開港から30年が経過し設備が老朽していることに加え、ジェット機就航を可能にするための滑走路延長などが課題となっている。課題整理などを目的に外部の有識者などで構成する同懇話会を20年に設置、検討を進めてきた。
県土木部によると、今後26年度内に滑走路端安全区域(RESA)拡張と、ターミナルビル改修の実施設計に着手する方針だ。
