記念公園のビジョン策定/幅広い世代を集客・交流/山口県 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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記念公園のビジョン策定/幅広い世代を集客・交流/山口県

 山口県は、「山口きらら博記念公園みらいビジョン」を策定した。目指すべき将来像として「県民誰もがこころ癒され、元気になり、夢あふれる公園」を掲げ、幅広い世代が集い、交流し、活力を創出・発信する拠点とするため、県民が愛着を持ち、誇りに思い、ウェルビーイングを向上させる公園を目指す。事業手法は、指定管理者制度、設置管理許可制度、Park-PFI(公募設置管理制度)など、民間事業者の意向を確認しながら、最適な手法で進めるとしている。
 計画では、同公園(山口市阿知須きらら浜509-50)が持つポテンシャルを生かした交流拠点と県外の人に山口の魅力を感じ訪れてもらえる集客拠点の両面から再整備する。敷地面積は約130ha。
 ▽心に安らぎや癒やしを与える緑や花の充実▽県内外から幅広い世代の人が集う施設の導入▽アウトドアツーリズムの拠点▽遊びながら学ぶことができる空間の創出▽健康づくりを推進する機能の導入▽飲食や働き方を推進する空間の創出▽イベントを開催しやすい環境づくりの推進▽快適に過ごすことができる空間の創出▽公園内外の周遊性の向上--の10の整備方針と、▽イベントの誘致・開催▽公園の魅力を伝える効果的な広報▽地域、学校、県民などの多様な主体に協働▽継続的な新たな公園の魅力の創出--の四つの利用方策を示している。
 ゾーニングは、公園内を「スポーツ・運動ゾーン」「学び・遊びゾーン」「自然・癒やしゾーン」の三つに区分。スポーツ・運動ゾーンには、アーバンスポーツパーク、スポーツ医・科学サポートセンター、宿泊施設など、学び・遊びゾーンには、フラワーガーデン、親水公園、マリンアクティビティー、屋内型体験学習施設など、自然・癒やしゾーンには、キャンプ・グランピング施設、ドッグランなどの新たな機能を整備・導入する。
 事業推進に当たっては、基本的に県がフラワーガーデンや休憩施設など公園の基盤となる施設、民間事業者が飲食施設などの収益施設を役割分担して整備する。
 今後は、2024年から県が実施する公園の基盤となる施設の設計や整備に着手し、25年度から順次供用を進め、26年度末までの供用開始を予定している。民間事業者が整備・管理・運営する施設は、事業者の意向など、意見の集約に努め、可能なものから導入に着手し、26年度末までの運用開始を目指す。