池袋西口再開発/都市計画手続き開始/環境・防災面強化へ取組み/三菱地所、東武鉄道 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

関東・甲信越

池袋西口再開発/都市計画手続き開始/環境・防災面強化へ取組み/三菱地所、東武鉄道

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 三菱地所と東武鉄道は、東京都豊島区で計画が進む「都市再生特別地区(池袋駅西口地区)都市計画」の素案を東京圏国家戦略特別区域会議の東京都都市再生分科会に提出した。全体の容積率を約1430%としたほか、ペロブスカイトなどを活用した太陽光発電の設置などを推進し、環境・防災面の強化に向けた取り組みを進める方針だ。 計画区域は、西池袋1-1の一部など約6.1ha。うち4.5haを池袋西口地区市街地再開発準備組合で計画し、東武鉄道の池袋駅や東武百貨店、線路を含む「池袋駅直上西地区」1.6haは東武鉄道の個人施行で進める。
 計画では街区を四分し、A-Cの3街区に複合ビル、D街区には公園をそれぞれ整備する。A街区には事務所、商業・情報発信施設などからなる地下4階地上41階建て延べ約13万9900㎡のビル、B街区には事務所、商業、宿泊施設、駅施設ほかで構成する地下5階地上50階建て延べ約30万1200㎡のビルを建設する。C街区は地下6階地上33階建て延べ約14万1600㎡で、事務所や商業、宿泊施設、人材育成支援施設、住宅、駐車場などからなる複合ビルを整備する。
 B街区高層部には約1万9000㎡のグローバルブランドホテル、東京芸術劇場に近接するC街区には約8000㎡のライフスタイルホテルを整備し、多様なニーズに対応できる施設とする。
 施設整備に当たっては、高効率化や省エネルギー化を推進する。CASBEE(建築環境総合性能評価システム)Aランクの達成、Sランクの取得を目標とし、最新・最適な技術による太陽光発電設備や高効率の地域熱源プラントを設置する予定。大規模なコージェネレーションシステムや非常用発電機を導入し、災害時のエネルギーも確保する。
 このほか、区が計画する東西デッキ整備とも連携。北デッキを受ける「デッキアトリウム」や「北駅まち結節空間」を整備し、新たな東西ネットワークの形成を図る。
 都市計画決定は2024年度となる見通しで、27年度の解体工事着手を目指す。A街区を36-43年度、B街区を30-40年度、C街区を30-34年度にかけて整備を進める見通しだ。
 準備組合の事業協力者には三菱地所、三菱地所レジデンスが参画している。