基本計画の策定着手/水島地区公共施設再編整備/倉敷市 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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基本計画の策定着手/水島地区公共施設再編整備/倉敷市

 岡山県倉敷市は、「水島地区公共施設再編整備基本構想」を策定した。同地区の公民館、児童館、図書館を複合化し、生涯学習や文化活動、子育て支援など、地域の多様な世代の交流・活動拠点となる複合施設を整備する。2024年度から基本計画の策定作業に着手する。同計画に盛り込む事業手法については、民間活力の導入を前提に検討する方針で、順調なら同年度内の事業者公募手続き開始を目指している。
 計画では、水島公民館、水島児童館、水島図書館の複合施設整備のほか、老朽化した水島支所の1階の狭あいを解消し、待合スペース、相談スペースを確保するなど、来庁者の利便性向上に向けた改修を行う。複合施設の建設地は、市有地有効活用の観点から、現水島公民館の敷地2495㎡と現水島児童館の敷地3329㎡(同市水島北幸町)に決めた。児童館グラウンドに施設を整備し、その後、公民館、児童館施設を解体撤去し、利用者用駐車場などを整備する。
 メインとなる複合施設整備は、複合化する各施設の必要な機能を盛り込み、飲食や交流が可能なスペース、市民活動スペースを備えるなど、複合化による新たな価値、魅力を創出する。整備に当たっては、ユニバーサルデザインに配慮するとともに、各施設の重複する機能を集約し、延べ床面積の縮減を目指す。
 水島支所(水島北幸町1-1)の改修は、老朽化した電気、機械設備(照明、空調など)について、脱炭素化を目指しESCO(エネルギー・サービス・カンパニー)事業による省エネ改修を検討。そのほか、屋上防水や建物の外装などを想定している。既存施設の規模は延べ6216㎡。
 整備手法は、民間事業者が保有する技術・知識などを生かした整備手法を基本計画策定過程で検討するとしている。水島支所改修でのESCO検討を含め、各施設の業務、運営への支障が最小限になるよう配慮したスケジュール管理を行う。整備費については、基本計画策定時に建物の配置や規模、機能などを確定したうえで概算事業費を算出する。
 スケジュールは、24年度に複合施設の事業者公募手続き、25年度に水島支所改修の事業者公募手続きをそれぞれ開始し、いずれも25年度内に事業者を選定後、26年度から設計、施工に入る。完成は、複合施設が29年度、水島支所改修が27年度を予定している。