美馬~吉野川を事業許可/伊予~内子五十崎も着手/高速道4車線化 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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美馬~吉野川を事業許可/伊予~内子五十崎も着手/高速道4車線化

 NEXCO西日本四国支社が進める「徳島自動車道美馬IC~吉野川SAスマートIC」と「松山自動車道伊予IC~内子五十崎IC」の4車線化事業が大きく動き出す。国土交通省が27日付で事業許可した高速道路4車線化11カ所のうちの2カ所に盛り込まれた。これまで概算事業費の算出や課題抽出などを進めてきたが、事業許可が下りたことで、工事発注の前段階となる現地測量や橋梁、トンネルなど道路構造物の設計といった各種調査に着手できる。
 徳島道の美馬IC~吉野川間SAスマートICの延長は15.8㎞。このうち中間地点4.8㎞区間を4車線化する。事業費は約260億円を見込む。2022年の交通量は1日当たり約6300台。18-22年の5年で死傷事故が2件発生している。美馬IC~吉野川間SAスマートICは、優先整備区間である藍住IC~川之江東JCT間の一部となる。同区間の延長は86.2㎞で、54.5㎞がいまだ対面通行となっている。
 一方、松山道の伊予IC~内子五十崎ICの延長は24㎞。このうち、伊予IC付近の1.9㎞と中山スマートIC付近の3.4㎞の2工区計5.3㎞を4車線化する。総事業費は約400億円。1日当たりの交通量は約1万1600台。過去5年で29回渋滞が発生していることから、時間信頼性を高める。同区間は優先整備区間である松山IC~大洲ICに含まれる。同区間の延長は42㎞で、現在24.9㎞が対面通行となっている。
 愛媛県の中村時広知事は「4車線化により強靱で信頼性の高いネットワークが形成されれば、県民の安全・安心な暮らしはもちろん、移動時間の短縮や定時性の確保による輸送能力の向上にも寄与するものと大いに期待している」とコメントした。