概算建設費は480億/LRT11㌔の整備計画素案/那覇市 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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概算建設費は480億/LRT11㌔の整備計画素案/那覇市

 那覇市は28日、LRT(次世代型路面電車)の整備計画素案を発表した。市内を東西と南北に結ぶ約11㎞のルートの整備を想定しており、概算建設費は約480億円を見込む。5月にパブリックコメントを実施後、市民の意見を反映した上で関係機関と協議し、2026年度末までの計画策定を目指す。先行整備する東西ルートは、早ければ40年度に開業する見通しだ。
 導入ルートは、県庁北口~県立南部医療センター付近の約5㎞を約19分で結ぶ東西ルート本線、県庁北口~若狭海浜公園付近の約1㎞を約8分で結ぶ東西ルート支線、真玉橋付近~新都心の約5㎞を約17分で結ぶ南北ルートの3路線を想定している。
 LRT軌道は、4車線道路の中央2車線を活用して整備する。停留場は、約500mごとに交差点の横断歩道からアクセス可能な位置に設ける。LRT軌道幅員は、一般部が7m、停留所が9m。車両基地は松山公園の地下に整備する。導入車両は3両編成で全長30m。
 概算建設費は、東西ルートが約320億円、南北ルートが約160億円を見込む。このうち、約270億円は国費でまかなう。事業スキームは上下分離方式を採用する。開業後は1日当たり2万1900人が利用する見通しで、費用便益比は、全線開通で1.15-1.35と試算した。
 同日の会見で知念覚市長は「既存のバスやタクシー、モノレールと連携することで、さらに住みよいまちに発展させたい」と語った。