
防衛省、日本製鉄、広島県、呉市による「呉地区における多機能な複合防衛拠点施設の整備に係る協議」が11日、広島市の広島合同庁舎4号館で開かれた。防衛省と日本製鉄との間で瀬戸内製鉄所呉地区跡地の全体を対象とする取得契約を結んだことや2027年度概算要求に経費を要求したことなどが報告された。27年3月末の施設配置検討のとりまとめ、5月頃の民間企業誘致エリアの企業選定という大きな節目を経て、28年度以降の民間企業による施設整備着手を目指す。
4者協議では、広島県の吉松亨副知事が「民間企業誘致エリアの整備が県経済の活性化につながり、住民の皆さんにとっても将来に希望が持てる活用となることを願っている」と述べ、呉市の阿原亨副市長は「多機能な複合防衛拠点の受け入れを表明して以来、市、市議会と防衛大臣に早期整備を要望してきた」と事業進捗(しんちょく)への期待を示した。また、日本製鉄の近藤泰輔総務部部長が「先月28日に防衛省への売却のための契約締結に至った」ことを改めて報告し、関係者への感謝を示すとともに「今後、契約に基づき確実い事業の進捗に取り組んでいきたい」と述べた。
跡地については、日本製鉄による建物などの収去などが完了した後、契約書で定めてブロックの所有権を防衛省が取得する。一括引き渡しを待つのではなく、整備可能な区域から事業を推進する方針を示しており、現在、10月30日を期限に公募している民間企業誘致エリアから先行して進める。
概算要求では、戦略3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定に関係する事業は事項要求としたため、跡地の引き渡し時期や整備計画を踏まえて具体的な内容と金額を決定する。12月の政府予算案で具体的な内容が示される。
このほか、昨年3月に説明したゾーニングをベースに、将来像を共有するための青写真としてパースを作成したが、現時点で施設の数や規模、外観・配置が確定していないため、今後の基本検討の深化や関係機関などとの調整を踏まえて内容を更新することが報告された。
