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【建築九州賞】震災ミュージアムなど6作品/建築学会

熊本地震震災ミュージアム KIOKU 撮影:太田拓実


 日本建築学会九州支部は、2024年度第18回建築九州賞(作品賞)の住宅部門に「亜熱帯のいえ」、一般建築部門に「小石原の事務所」と「熊本地震震災ミュージアムKIOKU」の計3作品を選考した。地域の建築についての独自の視点などを評価するJIA特別賞には「house G/shop G」と「東海大学阿蘇くまもと臨空キャンパス」が選ばれた。5月17日の支部通常総会で表彰する。

 建築九州賞は、九州地方の建築水準の発展に貢献し、学会と地域社会の交流を図ることを目的に、日本建築家協会(JIA)の九州、沖縄各支部との共催で07年度に創設し、毎年募集・選考している。募集対象は、過去5年(19年4月から24年3月)に九州地方に建設された建築作品となる。

 今回は住宅28作品、一般建築44作品の計72作品の応募があった。書類選考による1次審査、一般公開の九州建築作品発表会での2次審査を経て、住宅5作品、一般建築10作品を第3次審査対象に選定した。その後、現地視察やクライアント、応募者に対するヒアリングによる最終選考で表彰作品を決定した。審査は同賞選考部会が担当し、場所性と環境を反映した建築提案、時代性を踏まえた表現力のほか、技術力、地域貢献などを基準にした。

 若手の優れた作品を顕彰する新人賞には「NOT A HOTEL FUKUOKA」が選ばれた。

 同支部では、1次選考を通過した34作品(住宅16作品、一般建築18作品)を収めた記録誌『九州建築選2024』を3月に出版する。地方自治体の建築関係部署をはじめ、図書館、美術館、建築系の教育機関など約650カ所に寄贈する。

 受賞作品の概要は次のとおり((1)建築主(2)設計者(3)施工者(4)建設地(5)竣工年月(6)用途)。
 〈住宅〉
 ▽亜熱帯のいえ=(1)個人(2)ADeR(3)ニライカナイ建設(4)沖縄県豊見城市(5)23年6月(6)住宅。

 〈一般建築〉
 ▽小石原の事務所=(1)ヒタヤ(2)田中俊彰設計室(3)時川建設(4)福岡県東峰村(5)21年11月(6)事務所。
 ▽熊本地震震災ミュージアム KIOKU=(1)熊本県(2)大西麻貴+百田有希/o+h・産紘設計JV(3)橋本・豊建設JV(4)熊本県南阿蘇村(5)23年3月(6)博物館。

 〈JIA特別賞〉
 ▽house G/shop G=(1)個人(2)木村松本建築設計事務所(3)藤匠住宅(4)福岡市(5)22年4月(6)住宅、すし屋。
 ▽東海大学阿蘇くまもと臨空キャンパス=(1)東海大学(2)石本建築事務所(3)豊工務店、三井住友建設九州支店(4)熊本県益城町(5)23年3月(6)大学。

 〈新人賞〉
 ▽NOT A HOTEL FUKUOKA=(1)Good Life&Travel Company(2)axonometric+NKS2 architects(3)松山建設(4)福岡市(5)23年9月(6)ホテル。


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