【カスリーン台風70年】「治水の日」に慰霊式典 悲劇繰り返さぬ対策を誓う | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【カスリーン台風70年】「治水の日」に慰霊式典 悲劇繰り返さぬ対策を誓う

慰霊式典で決壊口跡の碑に献花する遺族

 関東地方整備局利根川上流河川事務所は、カスリーン台風から70年を迎えた16日、埼玉県加須市の大利根水防センターで「治水の日」の慰霊式典を開いた。遺族や関係自治体など関係者が参加して犠牲者の冥福を祈るとともに、同市内の「パストラルかぞ」で継承式典を開き、教訓の風化を防ぎ、後世に語り継ぐことを誓った。
 慰霊式典で利根川上流河川事務所の三橋さゆり所長は、「気象現象の激化による災害リスクの増大を踏まえ、ハード対策の一層の促進と住民避難などのソフト対策を充実し、地域の安全・安心の確保に努める」とし、大橋良一加須市長は「悲劇を繰り返さないよう、ハード・ソフトの両面から対策に努力する」と誓った。その後、遺族が決壊口跡の碑に献花し、黙とうした。
 継承式典には国土交通省の簗和生政務官が出席し、「『水防災社会』の再構築に向けて鋭意、取り組んでいる。地元住民の強い思いを受け止め、今後も防災減災対策を力強く進める」とあいさつした。「治水事業に関わる話題提供」と題して国交省水管理・国土保全局の小平卓治水課長が講演後、体験談披露として「カスリーン台風から70年 水魔の語り部たち」を上映した。最後に大橋加須市長と田中暄二久喜市長、三橋所長が決意文を宣誓した。

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