【国内最大の洋上風発】25基中6基に風車据付け/ひびきウインドエナジー | 建設通信新聞Digital

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【国内最大の洋上風発】25基中6基に風車据付け/ひびきウインドエナジー

風車羽根(ブレード)据付


 ひびきウインドエナジー(北九州市)は19日、北九州市の洋上風力発電所「北九州響灘洋上ウインドファーム」の風車据え付け工事を報道陣に公開した。複数の構造形式や工法を使って複雑な地形・地質に対応し、気象・海象条件にも気を配りながら安全第一で作業を進めている。

 事業は、若松区響灘の沖合4エリア約2700haに、定格出力9600kWの風車を25基設置し、最大出力22万kWの発電所として20年間にわたり発電する。2025年度中の運転開始を予定し、完成時点では国内最大の洋上風力発電所となる。

 25年2月までにジャケット式基礎の設置を終え、5月から風車本体を設置する据え付けを進めている。基地港湾で風車部材を仮組み立てし、五洋建設などが建造した風車据付用のSEP船(自己昇降式作業台船)「CP-16001」に積み込み、現場までえい航して設置する。

SEP船には一度に風車3セット分の積み込みが可能で、現在までに対象エリア西側に風車6基を設置した。おおむね9月までに完了する見通しだ。並行して風車の試運転や海底ケーブルの敷設、変電所工事を進める。

 笠原覚取締役建設所長は「50年カーボンニュートラルの実現には洋上風力がなくてはならない。われわれが事業を進めることで、その実現に貢献したい」と述べた。

 ひびきウインドエナジーは、洋上ウインドファームの実現を目的に、九電みらいエナジー、電源開発、北拓、西部ガス、九電工の5社が出資して設立した。

施工は、風車基礎・海洋工事を五洋建設・日鉄エンジニアリングJV、風車供給・据付工事をベスタス・ジャパン、陸上電気工事をJ-POWERハイテック、O&M(運転・保守)拠点港工事を五洋建設・若築建設JV、CTV(作業員輸送船)運航管理を東京汽船が担当する。


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