主力製品のDPI/Dot3Dは、現場主導で手軽に素早く3次元計測・3次元データ化できるのが特徴だが、バージョンアップに伴って本体に内蔵したGPSと連動して点群スキャンが可能となった。これまでは中心点に測量値を入力して座標変換していたが、「電波の届く場所である限り、手軽に高精度な点群データ取得ができ、作業効率は格段に高まる」と新田栄二ITエンジニアリング担当も自信をのぞかせる。1年単位だった同ソフトの契約期間も見直し、「特に中小企業が手掛ける現場では、1工区3カ月単位で経理処理を求める傾向が強い」という要望も踏まえ、3、6、9カ月単位の短期ライセンスを用意した。同ソフトは比較的安価な価格設定も強みであり「最近は急激に引き合いが強まっている」という。
3Dconnexion社の3次元アプリケーション専用マウスも紹介する。「CadMouse」は、マウス中心部にボタンを設けることでホイールを使わずにモデルを動かすことができ、操作性の向上と手や腕の疲労軽減につなげる。「SpaceMouse」では、モデルや視点の移動を自由自在に制御し、モデル編集時の作業効率を高める。6月18日から22日まで千葉市の幕張メッセで開催する国際建設・測量展「CSPI-EXPO2025」では、両製品をはじめ点群編集、モデリングツール、XRツールなどを披露する予定だ。
今後も「現場での3次元データの取得からデータ応用まで一気通貫でフォローしていく」(新田氏)とし、DPI/Dot3Dと3次元マウスにBIMモデル作成やデータ共有できる「SketchUP Pro Scan」を加えた3点セット販売も検討する。DX化の大波が押し寄せる中で、同社のこうしたきめ細やかなニーズ対応は活躍の場を一層広げていきそうだ。