【スタジアム&アリーナ】座席よりも新しい体験を売る! 豪のCoxが各国の事例でセッション | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【スタジアム&アリーナ】座席よりも新しい体験を売る! 豪のCoxが各国の事例でセッション

 オーストラリアの設計事務所、Cox Archtectureは、千葉市の幕張メッセ国際会議場で特別セッション「スポーツ施設開発における収益力向上と資金調達機会の最新動向」を開いた。欧米の著名なプロスポーツビジネス関係者が最新の施設・設備導入による収益最大化や、体験を重視する考え方などを発表した=写真。同メッセで開催されていた展覧会「スタジアム&アリーナ2017」の関連イベントとして行われた。
 米国メジャーリーグ、テキサス・レンジャーズの元バイス・プレジデントのジェフ・ムーア氏は、現在建設中の次世代野球スタジアムについて紹介。コンサート、ホテル、コンベンション施設としても使えること、透明な素材を使って外で観戦する気分を味わえる空間にしたこと、通常よりもフィールドにかなり近いところに客席をつくったことなどを説明した。ジェフ氏は「座席を売るということではなく常に新しい体験を売るという意識が大切だ」と述べた。
 仏サッカーの強豪クラブ、オリンピック・リヨンの新ホームスタジアム「オリンピック・リヨン・スタジアム」について説明したのは、モット・マクドナルドフランス事務所でインフラストラクチャー・ファイナンス・プロジェクトマネジャーを務めるジュリアン・エニロラ氏。クラブだけでなくホームタウンの未来の夢などがデザインされ、仏初のプライベート・ファイナンスによるスタジアムとして収益性などで実績を上げていると話した。
 オーストラリアンフットボールの施設開発マネジャー、サイモン・ゴア氏は、ホームスタジアムについて、その地域のローカルブランドを販売し、駅からスタジアムまでの道のりにも楽しい体験ができる仕掛けをつくっていることを紹介した。

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