高校卒業を前に就職氷河期と呼ばれた厳しい状況を見て技術を身に付けられる理系への進学を決意した。
大学修士課程の修了前に採用状況は変わっていたが、「自分で学んできたことを生かしたい」と考え、就職は建設業界に絞り込み、海洋土木の道に進むことを決めた。
現場の実務を経験して、「夏は暑く、冬は寒い」という部分はあるが、「仕事で不便を感じることはなく、不満に思うことも特にない。いろんな人と相談しながら、ベストを尽くして完成に向けて進んでいく。だらだらせずに、日々、楽しい」と充実した毎日を過ごしている。
ただ、建設業界に女性技術者が少ないことで、「土木技術者の女性と仕事をしたことがない人も多く、構えられてしまうことがある」と戸惑いを感じることもあるという。
自身としても「気が利く」ことを心掛け、「相手が何気なく話したことでも頭の隅に置くようにしている」と常にアンテナを広げる。心身とも健康で、気の利く人間が現場にいれば「現場はギスギスしない」と考え、円滑な作業環境の醸成に努めている。