【ピンポイント天気予報】急な雨や落雷に! 高精度の予測をメール送信する『ZEROSAI』 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【ピンポイント天気予報】急な雨や落雷に! 高精度の予測をメール送信する『ZEROSAI』

工事現場を24時間365日リアルタイムで観測するNセンサー

 エリア限定のピンポイント天気予報が建設現場で注目されている。気象総合コンサルタントのシスメット(北九州市)が建設現場向けに開発した自然災害防災システム『ZEROSAI』は、専属の気象予報士の監視の下、現場に設置したセンサーから雨量や風向・風速、温湿度などの気象データを取得し、天気予報や安全対策などに利用する。
 独自開発した最新の気象観測装置「Nセンサー」、気象予測解析・情報発信システム「防災盤」、現場での情報伝達装置「防災灯」の3つの機能で構成する。いずれもNETIS(新技術情報提供システム)に登録されている。
 Nセンサーは、工事現場を24時間365日リアルタイムで観測し、モバイル用の3G回線を通じて同社のサーバーにデータ送信する。独自のソフトウェアで気象データを演算し、平均風向・風速、最大瞬間風向・風速、温湿度、雨量などを算出する。それらのデータを蓄積・分析し、精度の高いピンポイント天気予報を行う。
 防災盤は気象予測、気象実況、メール配信などを行うシステムであり、気象の異変を感知(観測・予測)したら瞬時に現場関係者に知らせることができる。突発的な雨や落雷に対応するため降雨予測は最短5分、雷雲は10分ごとに更新。雨量、風向・風速、気温、熱中症指数、注意報・警報などが設定基準値を超えると関係者にメールを一斉送信する。最後の1人が確認完了するまで監視する「アンサーバック機能」もあり、伝達漏れを防ぐ。
 現場は電話やメールに気付かないことも多いため、サイレンや文字で緊急情報を伝える防災灯を設置し、迅速な危機回避行動につなげる。
 電源確保やインターネット環境が難しい山間部でも利用可能だ。計測に異常が起きないようメンテナンスを徹底するため機器はリース契約が主体。気象予報士の無料コンサルティングも電話で受けられる。

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