【士業など異業種連携でワンストップ対応】空き家の相続・売却/大希企画 | 建設通信新聞Digital

2月3日 火曜日

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【士業など異業種連携でワンストップ対応】空き家の相続・売却/大希企画

宮川社長


 リフォーム事業や不動産事業を手掛ける大希企画(横浜市、宮川大輝代表取締役)は、2018年に空き家事業を開始した。空き家に関する多様な相談を受け付け、累計1450件以上(25年10月末時点)を解決。特徴は、いわゆる「士業」や、葬儀社、遺品整理業者、介護施設紹介会社など異業種間で協力する体制だ。「空き家関連で悩む人は、さまざまな分野の専門家に相談する必要があり、負担が重い。専門家側が協力しワンストップで対応する枠組みのニーズがある」と語る。

 事業初期から、司法書士、弁護士、税理士、行政書士など士業との連携を重視してきた。これまで「持ち家を売却して老人保健施設入所の費用に充てたい」「不動産を相続したが管理が難しく売却したい」などの相談を受けた際に、対応が困難な場合が珍しくなかったためだ。

 同社が土地・建物の収益性判断や、リフォームで建物の市場価値を高めることは可能だ。ただ、例えば不動産登記に不備があった場合の修正などは司法書士、「空き家の発生を抑制するための特例措置」活用といった税関連は税理士の知見が必要となる。逆に士業から見ると、再建築不可の土地の既存建物をリフォームして売却したほうがトータルで得かどうかといった判断が難しい。相続の熟慮期間など時間の余裕が少なかったり、戸籍確認中に未知の利害関係者の存在が判明したりするなど、費用以外の制約もしばしば発生する。空き家や空き家予備軍についての相談は、相続・不動産の問題が絡み合う事例が多く、「複数の専門家が協力しなければ対応困難」と説明する。

 こうした背景から、士業とのネットワークの枠組みとして一般社団法人「士希の会」を19年に設立した。現在600を超える事務所が参加する。同法人により「同業他社にはない独自ルートで不動産の情報を得られる」と既存事業とのシナジーも生まれた。

 同社はさらに葬儀社、遺品整理業者、介護施設紹介会社など、相続・不動産に関する相談を顧客から寄せられることが多い事業者と「協力店」として連携する枠組みも構築。こちらには200以上の事業者が参加している。

 異業種の連携について、理念や業界慣行の相互理解に加えて実利面の重要性を強調。「例えば、士業の先生へ新しい仕事につながる人を何人紹介できたか、といった連携相手の仕事に関する利点を当社内のKPI(重要業績評価指標)としている」と語る。

 さらに近年の「非営利団体に包括遺贈したいが、財産に持ち家が含まれているなどの不動産関係の事情で団体に断られてしまう」といった遺贈関連の相談増加に対し、24年にNPO法人「相続・不動産サポートセンター」を設立。遺贈サポートに対応の幅を広げた。

 新たな連携相手も探している。「行政、介護・福祉や金融など、相続・不動産についての相談を利用者からよく寄せられると考えられる分野の人には、当社や士希の会の取り組みに関心を寄せてもらえそうだ」と見通す。
 

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