神奈川県と県内12市は10月29日、第66回神奈川建築コンクールの入賞18作品を発表した。最優秀賞は、一般建築物部門がホリプロ・グループ・ホールディングスの『SUPERNOVA KAWASAKI』(設計=スピーク、施工=青木工務店)と川崎市の『川崎市役所本庁舎』(設計=表彰該当者なし、施工=小川組ほか1社)、住宅部門が個人の『CHIGASAKI HOUSE』(設計=玉田脇本建築設計事務所合同会社Graph Studio、施工=横溝建装)に決まった。2部門計60作品の中から選定した。11月20日に横浜市の横浜市開港記念会館で表彰式を開く。
SUPERNOVA KAWASAKIは、川崎駅西口再開発用地の遊歩道終端に建設されたライブハウス。約1000㎡と小さく制約も多い敷地に、同時公演可能な大小2つのホールが収められ、市民に開かれた緑地が生まれている。総合的に親しみやすい建築として評価された。
川崎市役所本庁舎は、旧本庁舎の跡地に建てられた都市型防災庁舎。多摩川の浸水被害を受けないよう中間階免震構造を採用するなどあらゆる都市災害が想定されている。超高層建築での自然換気導入、旧本庁舎の一部の新築復元、低層階に市民利用可能な会議室を集約する計画上の工夫などを総合的に評価した。
CHIGASAKI HOUSEは、茅ケ崎市の海沿いに所在し、子供世帯が親世帯と同居するために建て替えた3世代住宅。主流となっている分離型住宅を採用せず、2階に共用部を設けるなど、共同生活を維持していくことを家族に意識させる造りなどが高い評価を得た。
受賞者は次のとおり((1)建築主(2)設計者(3)施工者)。
=一般建築物部門=
〈最優秀賞〉
▽SUPERNOVA KAWASAKI(川崎市)=(1)ホリプロ・グループ・ホールディングス(2)スピーク(3)青木工務店▽川崎市役所本庁舎(川崎市)=(1)川崎市(2)該当者なし(3)小川組ほか1社。
〈優秀賞〉
▽Shonan Innovation Lab(平塚市)=(1)コマツ(2)(3)清水建設▽ミュージックテラス(Kアリーナ横浜・ヒルトン横浜・Kタワー横浜)(横浜市)=(1)ケン・コーポレーション(2)梓設計、国建、鹿島(3)鹿島▽松島病院(横浜市)=(1)恵仁会松島病院(2)(3)竹中工務店▽横浜コネクトスクエア(横浜市)=(1)合同会社KRF48(2)鹿島(3)鹿島・フジタ・馬淵建設・大洋建設JV▽箱根ホテル小涌園(箱根町)=(1)藤田観光(2)(3)清水建設▽横浜BUNTAIホテルコメント横浜関内(横浜市)=(1)YOKOHAMA文体、スターツコーポレーション(2)梓設計、アーキボックス、スターツCAMほか1社(3)大成建設・渡辺組JV。
〈アピール賞・環境〉
▽沼間小学校区放課後児童クラブ(逗子市)=(1)逗子市(2)大藪元宏建築研究所(3)東急建設。
=住宅部門=
〈最優秀賞〉
▽CHIGASAKI HOUSE(茅ヶ崎市)=(1)個人(2)玉田脇本建築設計事務所合同会社Graph Studio(3)横溝建装。
〈優秀賞〉
▽湯河原の擁壁(湯河原町)=(1)個人(2)Strings Architecture/湖雲山(3)瀬戸建設▽多重の家(鎌倉市)=(1)個人(2)風景研究所(3)桐山▽アクティブシニアの応援家3(茅ヶ崎市)=(1)三澤護、三澤和子(2)建楽設計(3)土濃塚建設▽sunny bitters 葉山の住宅(葉山町)=(1)個人(2)プラスマイズミアーキテクト(3)ファルグホーム▽8つの光庭のある家(横浜市)=(1)個人(2)FAWDO(3)ビルシステム▽家型礼讃(鎌倉市)=(1)個人(2)邸宅巣箱(3)大同工業。
〈アピール賞・景観〉
▽擁壁貫入の家(葉山町)=(1)個人(2)藤田征樹建築設計事務所(3)中鉢建設▽鵠沼の家(藤沢市)=(1)個人(2)矢野建築設計事務所(3)瀬戸建設。
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