東京都建設局は、練馬城址公園における石神井川より南側エリアの整備概要を公表した。土地の歴史を尊重し、「としまえん」にあったゴシック様式の「古城の塔」をモチーフとした管理所や、練馬城址豊島園にあった英国式花壇などの記憶を表現した方形の花壇を整備。水景施設を核としたにぎわいの場なども設け、多くの人の憩いの場を目指す。2029年度の概成を想定しており、整備が完了した区域から順次供用を開始する。
ランドスケープデザインの方針として、▽空間の広がりと見通し▽地形がつくる水のつながり▽歴史の継承▽風景の展開--を掲げた。東西を見通せる景観の軸(ビスタ)を設けるとともに、水関連の施設を連ね、地形を生かした水のつながりや流れを顕在化させる。また、練馬城の土塁・堀、練馬城址豊島園の花壇、としまえんのプール跡などをモチーフとしたデザインを採用した。
さらに、埋蔵文化財包蔵地である東側を、古城の塔をモチーフとした管理所や向山庭園などと呼応するクラシカルで落ち着いた空間に、草地・樹林・水辺がある西側をナチュラルで開放的な空間とする。北西側の既開園地は、柔軟に更新する可変性のある空間に位置付けた。
同公園は、練馬区春日町1と向山3に所在しており、全体の敷地面積は26.66ha。室町時代までに練馬城が築かれ、1926年に実業家の藤田好三郎氏が練馬城址豊島園を開設。その後は「としまえん」として、2020年の閉園まで遊園地として多くの人に親しまれてきた。北東側には、「ワーナーブラザーススタジオツアー東京メイキング・オブ・ハリー・ポッター(スタジオツアー東京)」がある。
南側エリアの整備概要は、21年に策定した「都市計画練馬城址公園の整備計画」に基づくもの。同整備計画では、「都民に親しまれてきた土地の歴史・風土、緑豊かな自然を生かし、多様な主体と連携して、社会の変化に応えながら創りあげる公園」をテーマにするとともに、三つのコンセプトやゾーニングを設定した。

