【東京都建設局】女性活躍推進WSが小池都知事に「チャレンジ50」を提案 2050年に女性比率を5割に | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【東京都建設局】女性活躍推進WSが小池都知事に「チャレンジ50」を提案 2050年に女性比率を5割に

 東京都建設局は29日、新宿区の都庁第一本庁舎で「建設産業界における今後の女性活躍推進に関する知事との意見交換会」を開いた。小池百合子知事に加え、女性活躍推進ワークショップの荒木淳子座長(産業能率大情報マネジメント学部教授)らが参加した。荒木座長からは、ワークショップで策定した建設産業界で働く女性比率を2050年には50%にすることを目標する「チャレンジ50」が提案され、小池知事は現状の女性比率が17.8%であることを踏まえ、「野心的な数字」と評価し「この高い目標を現実にするため、ともに連携し進めていきたい」と意欲を示した。
 意見交換会には、ワークショップから荒木座長を始め小平英樹多賀建設代表取締役、須田久美子鹿島建設土木管理本部土木企画部経営基盤グループ専任部長、津野洋美応用地質経営企画本部人事企画部専任リーダー、畠中千野大成建設原子力本部原子力土木技術部課長、山下絵里子大和ハウス工業住宅事業推進部都市住宅技術部工事第一課主任が出席した。
 ワークショップが提案した「チャレンジ50」では、実現に向け行政(発注者)・企業(雇用者)が実施すべき3つの取り組みとして「就業継続の仕組みづくり」「新技術・ICTの活用」「教育・体験の提供」を挙げ、それぞれの現状・課題とそれに対する取り組みの提案が報告された。
 意見交換では、小池知事から小平氏へ多賀建設での女性活躍推進の取り組みに対する現場で働く女性たちの反響について質問し、小平氏は「思い付く限りの策を試行し、残った策もあるが失敗の方が多い。女性の意見をしっかり聞いて実施した策の方が定着している。話し合いの機会を多くして少しでも距離を縮めることが必要だ」と説明した。
 日本建設業連合会のけんせつ小町委員会でけんせつ小町支援専門部会長を務める畠中氏は、けんせつ小町の現場チェックマニュアルの取り組みを紹介し、「一般的な生活環境では当たり前の設備が現場では普及していない。年齢・性別を問わず、さまざまな意見を取り入れたマニュアルを整備し、誰もが働きやすい環境整備の実現につなげていければ」と語った。
 山下氏はキャリアアップについての考えや周囲の状況について話し、「女性の継続就業には育休などの長期休業からの復帰が課題となるが、制度を誰でも活用できるようにするためには、制度を活用してもキャリアに影響がない環境・仕組みをつくる必要がある」と述べた。

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