【広島市サッカー場】3候補地の比較資料を公表! 決定時期には明言せず | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【広島市サッカー場】3候補地の比較資料を公表! 決定時期には明言せず

中央公園広場

 広島県、広島市、広島商工会議所は、サッカースタジアム建設に向けた3候補地の比較資料を公表した。候補地の概要と比較、事業スキーム、候補地それぞれの図面を盛り込んだ。比較結果に加え、県民、市民の立場に立った中長期的な観点などから検討し、3者で比較検討した上で、サンフレッチェ広島の意見も聞きながら候補地の絞り込みを行うとしている。 候補地は、広域的な都市機能を担う宇品・出島地区に位置する広島みなと公園(県有地)約10ha、楕円形の都心づくりの一翼を担う旧広島市民球場跡地(国有地)約3.9haと中央公園広場(同)約7.9haの3カ所。

旧広島市民球場跡地

 各候補地の比較をみると、アクセス性では都心部に位置する旧球場跡と中央公園に対して、広島みなと公園も広島高速3号線の開通による利便性向上を示している。規模を確保するための要件については、敷地に制約がなく、3万人規模が確保できる広島みなと公園と中央公園に対して、旧球場跡は3万人規模確保には7.3mも掘込みが必要となり、追加費用が発生する。
 多機能化・複合開発についても言及し、広島みなと公園はホテルや国際的な会議、展示会などのMICE施設の併設を想定。近接している旧球場跡と中央公園は、周辺の公共施設等の有効活用やリニューアルなど全体で活性化に取り組むとしている。

広島みなと公園(+複合施設)

 概算事業費は、広島みなと公園が約192億円、旧球場跡が約260億円を見込み、中央公園についてはスタジアム整備に伴う広場再整備等経費が未定のため、約190億円程度と試算している。
 事業スキーム案では、財源について県と市の負担金や経済界、市民からの寄付、日本スポーツ振興センター(toto)の助成、国交付金等で確保するが金額は明示せず借入金も想定する。建設コストを抑え、自己資金を増やすことで借入金を減らすための方策を官民あわせて議論・検討する必要性を指摘している。
 今後、候補地を絞り込むことになるが、第3の候補地として浮上した中央公園広場の地元住民に対する説明などの課題もあり、事業主体を含めた候補地の決定時期については明言していない。

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