【仙台市】計画中の音楽ホールと文化芸術振興テーマにシンポジウム 1/27、参加無料 | 建設通信新聞Digital

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【仙台市】計画中の音楽ホールと文化芸術振興テーマにシンポジウム 1/27、参加無料

 仙台市は27日、市内の日立システムズホール仙台で音楽ホール検討懇話会関連シンポジウム「これからの仙台に望まれるホールと文化芸術振興」を開く。
 市は、市内中心部に計画している音楽ホール整備に向けて、11月に学識者らで構成する同懇話会(会長・本杉省三日大理工学部特任教授)を設置し、検討を開始した。
 今回は、市民らの文化活動に密接な音楽ホールについて議論の輪を広げるため、市民を対象に、本杉会長らが音楽ホールをテーマとする問題提起や基調講演などを行う。
 開始は午後2時から。定員は300人。参加費は無料。問い合わせは、市文化観光局文化振興課・電話022-214-6139。

検討懇話会は「高機能な音響重視のホールが望ましい」との認識

 仙台市は12日、市内中心部で計画している音楽ホール整備に向けて検討懇話会(会長・本杉省三日大理工学部特任教授)の第2回会合を開いた=写真。この中では、主要機能となる約2000席のメインホールについて「高機能な音響重視のホールが望ましい」との認識を共有した。今後、2018年度末までに検討結果を報告書としてまとめる。市は報告書を踏まえ、19年度にも基本構想の策定に着手する。工事完了までの事業期間を8カ年と想定しているため、順調に事業化すれば26年度までに完成させる見通しだ。
 議事では、音楽ホールが備えるべき施設について、ソフトとハードの両面から想定される機能構成の素案を提示するとともに、他都市整備事例を紹介した。
 市側が示したソフト面からみた構成案では、ホールの設置目的として「市民に支えられた学都をさらに高める」「文化芸術を介したまちづくりを進める」「復興の力となった文化力を社会に生かす」の3項目を掲げ、これらを実現するために▽公演・鑑賞・発表▽創造・創作・練習▽文化力発揮▽人材育成▽交流▽まちづくり--の6つの機能が必要とした。
 この6つの機能をハード面からみた部門別に分けると▽ホール▽創作・練習▽まちづくり(文化力)▽運営・市民協働--の4部門で構成するとし、各部門で想定される主要施設を示した。
 このうち、「ホール」部門は2000席級の音響重視の高機能・多機能大ホールや300-500席で多様な表現活動に対応できる可変式の多機能小ホールなど、「創作・練習」は音楽や演劇・バレエのリハーサル室、稽古場、練習室など、「まちづくり」エントランスや交流広場、ショップ・カフェ、工房など、「運営・市民協働」は管理運営事務室や会議室、防災センター、研修室などの各施設をそれぞれ想定している。
 委員からは「技術力の向上からクラシックに対応できる専門性を備えつつ、多様な使い方ができるホールは整備可能だ。今後のニーズを外さずにメイン用途の高い専門性を設定していく必要がある」「生音の楽しめる音響ホールが中心市街地は空白地帯なので、現在の最高水準の技術を使って、音響重視の多機能ホールを設けることは、仙台にとっても非常に良い選択だ」などの意見があがった。

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