【18年7月豪雨】航空測量3社が緊急撮影、JACICがコリンズ・テクリスの検索無料、スパイダープラスの無償ライセンス提供 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

公式ブログ

【18年7月豪雨】航空測量3社が緊急撮影、JACICがコリンズ・テクリスの検索無料、スパイダープラスの無償ライセンス提供

■国際航業、パスコ、アジア航測

光学衛星の観測による岡山県倉敷市付近の発災前(上)後の状況(撮影=パスコ)

 西日本を襲った豪雨災害について、被災状況の的確な把握と2次災害の抑制、応急復旧対策に資する観点から、国際航業、パスコ、アジア航測の航空測量3社は天候の回復を待って被災地の緊急撮影を実施した。それぞれ保有する技術を生かして広範囲における被災状況や災害直後の実態が確認できる。得られた情報はいずれもホームページで公開しており、今後もデータ取得と分析を進め、順次公開していく予定だ。

■日本建設情報総合センター
 日本建設情報総合センター(JACIC、深澤淳志理事長)は、2018年7月豪雨を踏まえ、被災地域の地方自治体に対し、コリンズ・テクリス(工事・業務実績情報)のデータ検索を無料とするなどの緊急支援を実施する。
 緊急支援では、被災地域の公共工事・業務発注機関(市町村)を対象にコリンズ・テクリスのデータを無料で検索できるようにする。建設副産物情報交換システム・建設発生土情報交換システムについては、有料契約機関を含む被災地域の公共工事発注機関(市町村)を対象に、18年度中の利用を無料とする。積算システム(土木工事の積算)は、「JACICWeb版土木積算システム」を無料提供する。
 このほか、災害時に有効なサービスとして、無料で利用できる「Photog-CAD」や、非契約機関への無料利用サービス中の建設副産物情報交換システム・建設発生土情報交換システムも紹介している。

■レゴリス
 レゴリス(東京都豊島区、伊藤謙自社長)は、図面管理・情報共有ツール「Spider Plus」(スパイダープラス)のオプション機能として、きんでん、高砂熱学工業と共同で、レッキス工業の圧力試験器に対応した「水圧計連携機能」を開発した。設備配管工事の品質管理を向上させ、圧力試験の記録整理、作成業務を効率化する。
 新たなオプション機能は、レッキス工業の圧力試験器と連携し、アナログ的な配管検査をデジタル試験記録器で自動計測することによって、現場作業と報告書の作成を効率化、配管検査を省力化する。計測したデータは、スパイダープラスにリアルタイムで反映され、専用アプリをダウンロードしたiPadで確認できる。また、必要事項を入力することで試験報告書も自動に作成できる。デジタルデータとして試験記録が残るため、記録の管理や編集、データの再取り出しが容易になる。
 これまでの配管検査は、一定の時間、圧力、水位に変化がないことを目視で判定し、写真で証明していたため、多大な労力と時間をかけていた。
 スパイダープラスは、ペーパーレス化を目指すツール。さまざまなオプション機能がある。
 同社では、2018年7月豪雨の被災地区で復旧工事などを担う建設企業を対象に、申し込みから3カ月間、スパイダープラスの無償ライセンスを提供する。ウェブサイトで10月31日まで受け付ける。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら