【涼しくきれいな仮設トイレ】真夏のイベントに! ミストシステム付きで快適・安全に | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【涼しくきれいな仮設トイレ】真夏のイベントに! ミストシステム付きで快適・安全に

 暑くて熱い真夏のイベントに、涼しくてきれいなトイレを--。大和リースとLIXILは、暑さ対策を施したミストシステム付きトイレ「(仮称)新型ユニットWC」を開発した。25日から29日まで東京都江東区の青海地区イベントスペースで開かれた「FIVBビーチバレーボールワールドツアー2018」の会場に設置。2019年4月から大和リースが販売・リースを開始する。
 音楽フェスやスポーツイベントなどの屋外会場に設置してある仮設トイレは、男性でも急を要しない限り近寄りたくないと思うほど、「汚い」「臭い」「暗い」ことが一般的で、夏場には「暑い」という問題まで発生する。
 「(仮称)新型ユニットWC」は、コンテナ内にシャワー機能付き洋式水洗トイレやエアコン、洗面台を設置しており、トラックでイベントなどの会場に搬入後、給排水管をつなげば使用できる。LIXILの中村理志東京2020オリンピック・パラリンピック推進本部オリンピック・パラリンピック営業部営業推進グループ主査は、「普通のビルにあるトイレをそのままイベント会場に持ってきた」と開発のコンセプトを説明する。通常の水洗トイレのため、仮設トイレ独特のにおいはなく、内部だけを見るとビル内の一般的なトイレと遜色ない。

男子トイレの内観

 エアコンが付いているため“災害レベル”と言われる今夏でもトイレ内で涼しさを感じられる。床も水洗い可能なタイプを採用して、清潔さを維持できるようにした。コンテナ内に通常の個室空間を再現するため、個室の扉を内開きにして出入りしやすくしたほか、扉上部に入・空室の印を付けるなど、随所に工夫を施した。
 男子用の小便器は、空間的制約の多いコンテナでも排水管の取り回しを工夫して前方に張り出した受け部が低い位置にある「低リップ小便器」の設置を実現。子どもが便器に届かず、親が補助して手間取ったり、汚れたりする心配を払拭した。

女子トイレの外観。順番待ちの行列時も細かいミスト噴射で暑さを和らげる

 コンテナ外側には、パナソニックが開発を進めている「シルキーファインミスト」を設置した。水と空気をあわせて細かいミストを噴射することで濡れずに涼を得られる仕組みで、トイレ待ちの行列時の暑さを和らげる。
 両社は、20年夏季東京五輪会場での設置を見据えて展開する考え。中村主査は「日本はトイレの先進国というイメージを外国人が持っている。この良いイメージをイベント会場でも持ってほしい」と狙いを語る。

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