【新入社員合宿】新入社員だけでゼロから「2主版桁橋」を製作! 三井住友建設 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【新入社員合宿】新入社員だけでゼロから「2主版桁橋」を製作! 三井住友建設

 失敗を恐れないチャレンジ精神を身に付けてほしい--。三井住友建設は、愛媛県新居浜市の同社四国支店敷地内にある新居浜PC工場で土木部門の新入社員実技合宿を行っている。昨年度から始めた取り組みで、今回が2回目。7月2日から約6週間にわたり、新入社員36人が8班に分かれ、自分たちの力だけでゼロから「2主版桁橋」を製作する。現場で生じる「失敗」を通じて、多くを学んでもらおうという研修だ。27日には実技合宿のメインとなるコンクリート打設作業を全員で行った。
 4月に入社した新入社員は、本社で行う座学研修の後、2つの現場を体験し全員がそろって実技合宿に入る。「ものづくりを通して、失敗を心に刻み、苦労を重ねながら最後までやり通す。失敗を恐れないチャレンジ精神と折れない心を育成することを目的としている」。指導に当たる堀内剛土木本部次長は実技合宿の意義をそう指摘する。

 堀内次長は「チームワークとコミュニケーションがなければ、最終目的物は工期内にできない。その大切さを学んでもらう」と語るとともに「最後まで諦めずに構造物を精いっぱいつくることによって、達成感と満足感を味わってもらう」と強調する。さらに「本気になって物事に没頭すると、いままで見えていなかったものが見えてくる。今回の厳しい研修の中で、それを習得してもらえれば」と期待を寄せる。
 研修では、2主版桁橋を製作するため、計画から施工まで一連の作業をすべて新入社員だけで手掛ける。参加した新入社員のうち、技術本部の中村隆史さん(25歳)は「いろいろな苦労も含めて、楽しい経験をさせてもらっている。ゼロから自分で考え、計画を立て、組み立てたので、ものづくりをしているという感覚をすごく覚えた」とし、九州支店の井上佳純さん(23歳)は「想像していたことが、実際にやってみると全然違っていた。その時は先輩社員に聞いて、提案してもらったことをみんなで考えてやってみた」と語る。
 また、カンボジア出身で東京土木支店のテプ・メターさん(28歳)は「研修が終わったら、出来形の検査やPC(プレストレスト・コンクリート)の緊張をもっと勉強し、現場で管理できるようになりたい」とし、同じく東京土木支店の長谷川真悠さん(20歳)は「きょう(27日)が終わると、みんなの緊張がほぐれると思う。あと約2週間、暑い中で作業するので、体調を崩さないようにやっていきたい」と意欲をみせた。
 実技合宿には、全国の各支店から入社後4、5年の先輩社員が新入社員を支援するために参加している。「教えることは学ぶことであり、今回の合宿で新入社員を支援することにより、自分たちも学んでほしい」(堀内次長)とも語る。
 実技合宿は8月10日に解散する。新入社員の正規の現場配属は10月1日から。実技合宿で得た経験を胸に、国内外の現場に巣立つ。

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