【カミツキガメも検出!?】現地で30分以内に結果が!「モバイル環境DNA分析システム」開発 | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【カミツキガメも検出!?】現地で30分以内に結果が!「モバイル環境DNA分析システム」開発

 パシフィックコンサルタンツは、ゴーフォトン、土居秀幸兵庫県立大准教授と共同で河川や湖沼でくんだ水に含まれるDNAを現場で分析し、水生生物の生息の有無を30分以内に把握する「モバイル環境DNA分析システム」を開発した=写真。利根川の外来種(ハクレン)を対象に性能を検証済みで、今後カミツキガメなどの危険生物や絶滅危惧種などの検出にも利用できるよう、さらに開発を進めていく。
 同システムは、日本板硝子が開発した携行可能な小型PCR(DNAの特定の部位だけを増幅する方法)装置を利用したもので、現場で水をくみ、ろ過し、携行型PCRにセットして分析結果が出るまでの一連の作業を30分程度で行うことができる。
 従来の環境DNA分析は、現地で水を採取し、それを研究室に持ち帰ってから分析を行うため、場所やタイミングによっては検査まで1日以上経過することがあった。分析可能なDNA量は、24時間以内に10分の1以下になるという研究事例もあり、検査結果の精度を高めるためにはできる限り早く採取した水を検査することが課題とされていた。
 今回開発したシステムは分析にかかる時間を画期的に減らすことができ、検査精度の向上につながることが期待される。

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