小松精練は1日、炭素繊維複合材料「カボコーマ・ストランドロッド」の引張強度の実証試験を石川県能美市で行った。実験は地元の中高生や大学生らに公開。トラックを引っ張る実験で見せたカボコーマの強度に驚きの声が上がっていた。
実験では、軽量・高強度のカボコーマの特長を浮き彫りにするため、同じ太さ(1.5mm)の鋼製ワイヤと比較する形で、それぞれ10tトラックを引っ張った。結果、鋼製ワイヤは動き出す前に切れてしまったものの、カボコーマが引くトラックはゆっくり動き出した。
カボコーマは熱伝導率が低く結露も生じず、木材との相性もいい。このため、木造家屋などでの耐震補強材として普及が期待されており、近く炭素繊維としては国内で初めて製品規格がJIS(日本工業規格)化される見通しだ。