小松マテーレは、金沢工業大学と共同開発した炭素繊維複合材料「カボコーマ・ストランドロッド」を使った壁耐震工法として、2020年度中の国土交通大臣認定取得を目指す。木造建築の耐震補強市場などでの展開を狙う。
同社と東京大学の隈研吾研究室との共同プロジェクトの総決算として20日に東京都文京区の同大内で開いたシンポジウム「未来に繋がる快適・安全な都市環境のアイデア」のメディア説明会で、奥谷晃宏取締役管理本部長代理兼環境推進室長兼関連事業統括室長兼システム管理室長は、大臣認定を目指す考えを示した上で、「災害大国・日本で減災・防災に対して当社の材料が役に立てれば」と語った。今後の展開については、「耐震補強が必要な戸建て住宅は1万3000戸で、その市場規模は200億円、そのうち材料の市場規模は40億-50億円と言われている。そこに向かっていければ」とした。
また、東大との共同プロジェクトでは、カボコーマ・ストランドロッドへの着色について研究し、20日のシンポジウムに合わせて開かれた展示会で11色のサンプルを展示した。奥谷取締役は「着色できれば意匠性が求められる部分にも使える。意匠性を確保した補強といった提案もできるようになれば」とした。
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