【インフラツーリズム】活性化へ向け初の懇談会 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【インフラツーリズム】活性化へ向け初の懇談会

 国土交通省は9日、ダムや橋、港などのインフラそのものを観光資源として活用するインフラツーリズムを活性化するための有識者懇談会の初会合を開催した。2017年度に約50万人だった来訪者(灯台・港内クルーズを除く)を20年度に年間100万人まで倍増させる目標を設定。来訪者を集める魅力的な施設の取り組みを全国各地に展開していくための方策を年度内にまとめる。
 同省が全国主要都市の1000人を対象に実施したウェブアンケートによると、「インフラツーリズムを知っている」と回答した割合は16%で、84%は知らないと回答した。一方で、「インフラ施設を見学したい(興味がある)」と回答した人は72%にのぼり、インフラツーリズムを知らない人の約7割が興味があるという結果となった。訪日外国人(63人・20カ国)へのヒアリングでも、87%が興味があると答えている。
 検討会ではそうした前提を踏まえ、広報を強化して好事例を増やす取り組みや手引きを作成するに当たって必要な項目、インフラツーリズムを地域の観光資源として活用していくための方策などを議論していく。
 具体的な方向性として、工事前や工事中、完成時(開通時)、供用中、廃止後などインフラのライフステージにあわせた公開の方法や、地域連携、民間活用など施設の特性・地域目標に応じたレベルアップ・ステップアップ、ターゲットに応じたPR手法の強化、ロゴマークによる認知度向上、地域の他観光資源との連携などが示された。

インフラツーリズムのロゴマーク素案「インフラ全体の例」

インフラツーリズムのロゴマーク素案「施設ごとの例」


 検討会の委員は次のとおり。
 ▽阿部貴弘日本大理工学部教授▽河野まゆ子JTB総合研究所主席研究員▽篠原靖跡見学園女子大観光コミュニティ学部准教授▽清水哲夫首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授。

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