国土交通省は、屋内外の測位環境を活用した多様な民間サービスの創出を目指し、東京駅周辺の屋内電子地図をG空間情報センターで公開した。誰でも自由にダウンロードできることから、積極的な活用により訪日外国人などの目的地への円滑移動を支援するナビゲーションアプリ開発などが期待される。
国交省は、2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機に、訪日外国人、高齢者、障害者を含む誰もが、屋内・屋外を問わずシームレスに目的地へ円滑に移動できる社会の実現を目指して、「高精度測位社会プロジェクト」を実施している。
同プロジェクトでは、日本の玄関口、ビジネスの中核であり、国内最大級の地下空間が広がる東京駅周辺で、屋内電子地図や屋内測位環境の整備による、シームレスなナビゲーションサービスの実証実験を実施した。公開した東京駅周辺の屋内電子地図は、実証実験に当たって整備した。G空間情報センターでは、これまでに新宿駅周辺屋内地図を公開している。
G空間情報センターは、産学官の地理空間情報を扱うプラットフォームとして2016年に稼働した。官民問わずさまざまな主体により整備・提供される多様な地理空間情報を集約し、利用者がワンストップで検索・ダウンロードすることができる。
高精度測位社会プロジェクトでは、屋内や地下空間を含む屋内外シームレスなナビゲーション実現のための先導的モデルとして、屋内電子地図・測位環境を整備し、実証実験を実施した上で民間による多様なサービスを後押しする環境づくりを推進する。