【清掃作業以外にも活用】三菱地所・日本ビソー 多目的用途対応・多関節アームロボの実証実験実施 | 建設通信新聞Digital

5月13日 月曜日

公式ブログ

【清掃作業以外にも活用】三菱地所・日本ビソー 多目的用途対応・多関節アームロボの実証実験実施

 三菱地所と日本ビソーは2月28日から3月15日まで、東京都千代田区の新丸の内ビルディングで、多関節で自在に動くマニピュレーターを搭載した多目的壁面作業ロボット「MWR-1」による外窓清掃の実証実験を実施している。4日に会見した三菱地所ビル運営事業部の川口英彦専任部長は、「ビル運営管理の継続的な合理化の追求」「人手不足に対する機械化対応」の2点を実験の目的として挙げる。

自在に動くマニピュレーターで拭き残し範囲を減少

 川口専任部長は「外窓清掃には自動清掃ユニットを導入しているが、その更新時期に合わせてさらなる合理化を考えた。従来は建物の形状などによって2種類のユニットで清掃している。これらの機能を集約し1台にまとめることはできないかと日本ビソーに相談した」と実証実験に至るまでの経緯を説明した。
 実証実験では清掃作業者が使う窓清掃用スクイジーをマニピュレーターの作業ヘッドに装着。人の動きに倣った手拭き方式で清掃し、拭き残し範囲を既存の縦昇降式自動窓拭き機と比較して同等以下のものとしている。また、今後新たな作業ヘッドの開発を進めることで清掃以外にも外壁調査・診断や塗装、シール打ち替えなどさまざまな作業への活用も計画されている。
 日本ビソー本設ゴンドラ事業本部技術統括部の道越正大部長は、「窓の清掃だけなら既存の専用機の方がコストやスピードは勝るが、本機は多目的を前提にマニュピレーターを搭載している。シール打ち替えなど多目的の用途に対応可能となれば総合的には安価なものとなる」とコスト面でのメリットを説明した。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら