【JSCA東北・構造デザインコンテスト】最優秀に学生の部「Pocket」、実務者の部「ゆらぎの杜」 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【JSCA東北・構造デザインコンテスト】最優秀に学生の部「Pocket」、実務者の部「ゆらぎの杜」

 日本建築構造技術者協会東北支部(JSCA東北、平山浩史支部長)は6月29日、仙台内の東京エレクトロンホール宮城でJSCA法人化30周年記念事業・第6回構造デザイン交流会2019を開いた。構造デザインコンテストでは、学生の部は角田啓輔さんら6人(いずれも横浜国立大学)の「Pocket」、実務者の部は門脇悠氏ら4人(いずれも関・空間設計)の「ゆらぎの杜-変形特性を備えたトラス構造の提案」が最優秀作品に選ばれた。このうち、「ゆらぎの杜」は、聴講者約100人の投票による最多得票賞とのダブル受賞となった。
 コンテストのテーマは「美しいトラス構造の提案」。学生の部に11作品、実務者の部には2作品の応募があった。審査は平山支部長を始め、小野田泰明東北大教授ら5人が担当した。
 「Pocket」は、ハサミのように組み合わせて織り上げるように形成するシザーストラスを採用したスパン10mの木造アーチ。木材にツーバイフォー材を使って軽量化することで、催しに合わせて移動できる。

学生の部「Pocket」

 「ゆらぎの杜」は電動パワーシリンダーで展開する傘型の立体トラスをJR仙台駅西口のペデストリアンデッキや駅近郊の路地といった都市に点在する隙間に設置を提案した。傘の根本はベンチとしても活用できる。通行の邪魔にならない位置に配置し、センサーによって時間や天気、季節に応じた開閉度合いを変化させ、樹木のように景観に馴染ませることができる。

実務者の部「ゆらぎの杜」

 受賞作品と製作者(所属)は次のとおり(敬称略)。
 〈学生の部〉
 (最優秀)▽Pocket=角田啓輔、久保田菜帆、古賀貴士、蔦森康宏、中谷亮太、渡辺隆寛(いずれも横浜国立大)
 (優秀)▽KAGOME-オクテットトラスを用いたフォリーの提案=持田和樹、遠藤佳以、佐藤由佳子、八島萌、淺井郁明(いずれも東北学院大)。
 〈実務者の部〉
 (最優秀)▽ゆらぎの杜=門脇悠、小野寺謙、作山和輝、本間亜門(いずれも関・空間設計)。
 (優秀)▽カサナル・カサ=藤野太知、佐藤圭祐、進藤正人、森翔太、成田政杜(いずれも清水建設)。

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