【鹿島・福田組JV】国道7号朝日温海道路1号トンネル 柔らかい地質の中を進む工事が最盛期 | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【鹿島・福田組JV】国道7号朝日温海道路1号トンネル 柔らかい地質の中を進む工事が最盛期

 新潟県村上市の朝日まほろばICと山形県鶴岡市のあつみ温泉ICを結ぶため、整備が進んでいる国道7号朝日温海道路(日本海沿岸東北自動車道)。開通により走行性の向上や観光の活性化、ミッシングリンク解消による災害に強い日本海側国土軸の形成、医療機関への救急輸送時間の短縮などさまざまな効果が期待されている。現在、同事業の初弾構造物となる朝日温海道路1号トンネルの工事が最盛期を迎えている。周辺地域特有の柔らかい地質を克服しながら着実に掘削が進む。
 北陸地方整備局発注の1号トンネルの延長は1007m。鹿島・福田組JVの施工で2017年9月に着工した。8月末現在の進捗率は約62%。工期は20年3月18日までを予定している。
 掘削している地山は、手で崩せるほどに柔らかい泥岩が多くを占める。トンネル工事は今回で7本目となる鹿島の三澤広典所長も「これほどの変位はこの現場が初めて」と語るほど。そのため薬液注入などの補助工法を採用して地山を安定化させ、状態を確認しながら平均月進約40~50mと慎重かつ確実に掘削が進んでいる。
 同工事には現在までに地元の小学生を始め関係者など約430人が見学に訪れるなど注目度も高まっている。三澤所長は「安全の確保が責務。事故を起こさないように工事を進めていく」と無事完成へ力を込める。
 同事業の全体延長は40.8㎞。このうち新潟県側区間が約34.1㎞で、長さ100m以上のトンネル13本、橋梁9橋を計画している。北陸整備局は19年度、すでに4号トンネルを公告したほか、11号トンネルも発注する。
 なかでも4号トンネルと連続する3号トンネルは、間に搬入路がないことから、4号、3号の順に工事を進める。2本の完成に約10年を見込んでおり、これらのトンネルの進捗により開通のめどが立つ見込みとなっている。北陸整備局新潟国道事務所の木村一幸事業対策官は「少しずつではあるが着実に事業を進めたい」と前を向く。

三澤所長

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