【日建連東北】安全・生産性向上に工夫を凝らすJCHO仙台病院建替工事現場でパトロール実施 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【日建連東北】安全・生産性向上に工夫を凝らすJCHO仙台病院建替工事現場でパトロール実施

 日本建設業連合会東北支部の安全環境対策委員会(月津肇委員長)は19日、仙台市内で建替工事が進められている地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院の現場を対象に安全パトロールを実施した。施工は鹿島などが担当している。

パトロールする月津委員長  (右から2人目)ら

 この日は、月津委員長を始めとする同委員会のメンバーら14人が参加。席上、あいさつに立った月津委員長は「この時期は夏の暑さによる工事遅延を挽回しようと焦りが生じ、労働災害が発生しやすい傾向にある。健康管理に留意し、災害のない明るく快適な職場づくりに努めてほしい」と語った。
 続いて建築工事を担当する柴田剛典所長(鹿島)から工事概要などの説明を受けた後、現場内をパトロールした。
 同現場では、安全確保や生産性向上の観点から、随所に創意工夫を凝らしている。安全確保に関しては、朝礼看板にデジタルサイネージを採用し、写真や図を使って作業員全員に注意事項を分かりやすく説明しているほか、メイン通路の人工芝化やVR(バーチャル・リアリティ)安全教育などを実施している。
 生産性向上では、BIMを積極的に活用し、鉄骨建方や鉄筋納まりなどを検討。場内カメラによるリアルタイム現場管理や鉄筋ユニット化にも取り組んでいる。

デジタルサイネージを使って 説明する柴田所長

 パトロール後の講評では、各委員から「現場ルールが徹底されており、模範的な現場だ」「整理整頓が行き届いており、特に作業通路がしっかり整備されている」など、同現場の取り組みを高く評価する声が相次いだ。また、冬季の作業環境悪化に伴う配慮や、作業員の不安全行動に対する注意喚起といったアドバイスも送られた。
 同病院は同市青葉区堤町にある既存施設の老朽・狭あい化に伴い、泉区紫山2-1-1ほかに移築し、医療サービスを向上させるためにJCHOが整備している。
 新病院は免震構造を採用する高層棟がS造7階建て塔屋1層、低層棟はS造2階建て、エネルギーセンター棟はRC造地下1階地上2階建て。総延べ床面積は3万2942㎡の規模となる。
 2018年10月に着工し、開発工事を経て、ことし4月に本体工事に着手した。現在、各棟の躯体工事などが進められており、19日現在の進捗率は約10%。設計・監理は山下設計、電気設備がユアテック・サンテックJV、機械設備を斎久工業がそれぞれ担当している。21年2月の完成を目指す。

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