【現場見学の新しい形】日建連東北 JCHO仙台病院建替現場で初の"オンライン見学会"を実施 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【現場見学の新しい形】日建連東北 JCHO仙台病院建替現場で初の”オンライン見学会”を実施

 日本建設業連合会東北支部広報委員会(曽根原努委員長)は19日、仙台市内で建替工事が進められている地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院で市民現場見学会を開いた。東北大建築・社会環境工学科の3年生約50人が、現地とオンラインに分かれて仕上げ工事などの状況を見学した。施工は鹿島などが担当している。

見学会の模様をライブ配信する大学スタッフ(左端)


 オンラインによる現場見学会は、新型コロナウイルスの感染防止対策が求められる中、現場・大学双方の協力のもとで初めて実施。現地見学を希望した5人以外の学生は、大学側のスタッフが配信するライブ映像を自宅で閲覧した。

 この日は、建築工事を担当する柴田剛典所長(鹿島)から工事概要などの説明を受けた後、現場内を見学した。

 従来の見学会では、一通り現場を回った後、事務所に戻ってまとめて質疑応答するのが一般的だが、今回は見学ポイントを移動するたびにオンラインの学生からも活発に質問が出され、その都度、柴田所長が説明した。

 学生を引率した西脇智哉准教授は「オンラインによる現場見学会は初の試みだが、現場の絶大な協力のおかげで実現できた。学生からの質問も多く出され、一定の成果があったと思う」と話した。

 柴田所長も「本当は現地に来てほしいという気持ちはあるが、こうした形でも現場を見ることで建築や建設業に興味を持ってもらい、将来の担い手になってくれることに期待したい」と語った。

 同病院は同市青葉区堤町にある既存施設の老朽・狭あい化に伴い、泉区紫山2-1-1ほかに移築し、医療サービスを向上させるためにJCHOが整備している。

 新病院は免震構造を採用する高層棟がS造7階建て塔屋1層、低層棟はS造2階建て、エネルギーセンター棟はRC造地下1階地上2階建て。総延べ床面積は3万2942㎡の規模となる。

 設計・監理は山下設計、電気設備がユアテック・サンテックJV、機械設備を斎久工業がそれぞれ担当している。2021年2月の完成を目指す。

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