【芝浦工大】マレーシアの私大UTAR招きワークショップを開催 建築生産に関する知識を高め合う | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【芝浦工大】マレーシアの私大UTAR招きワークショップを開催 建築生産に関する知識を高め合う

 芝浦工業大学は、東京都港区の芝浦キャンパスでマレーシアの私立大学「トゥンク・アブドゥル・ラーマン大学(UTAR)」を招き、9月23-29日にワークショップ(WS)「第5回Construction management workshop in Tokyo(日本の先進的建築生産技術を学ぶコラボレーティブラーニング&ワークショップ)」を開いた。芝浦工大の蟹澤宏剛教授は「建築生産系のWSはほかには例がないのでは」と話した。

WSに参加した学生ら

 日本で開催するのは2度目。参加したのは芝浦工大の蟹澤教授、志手一哉教授と学生(2-3年生)17人、UTARの環境工学部コンストラクションマネジメント(CM)学科の3年生10人と講師のタン・ツィイーさんのほかサポートの学生ら34人。「WSに参加した学生同士、その後もLINEなどで交流が続いている」など、良い効果を生み出している。
 WSは、建設技術の急速な発展が見込まれるマレーシアで、日本の先進的な建設技術に興味を持つ優秀な学生を招いて、建築技術者を育成するとともに、芝浦工大建築生産系研究室の学生と建築生産分野の新しい技術を学び、お互いの建築生産に関する知識を高め合う交流を促進することが目的。
 マレーシアやその隣国であるシンガポールでは日本のゼネコンが超高層ビルを多く手掛けていることに加え、経済発展に伴って住環境の改善が求められていることもあり、CM学科で施工管理を専門に学ぶUTARの学生の日本の建設技術に対する関心は極めて高い。こうした背景から、建築生産系研究室では、2016年から定期的にUTARの環境工学部を訪問し、UTARの学生と建築生産を学ぶWSをこれまでに4回開催している。次回は来年5月ごろにマレーシアで開催する。
 今回のWSでは清水建設の技術研究所、鹿島と戸田建設の施工現場を見学し、日本の建設技術に関する知見を深めた。
 また、江東区有明の東京五輪施設の工事現場について施設計画や施工技術に関する事前調査と実際に現地を訪れ、五輪後の施設の利活用についての提案などを5グループに分かれて発表した。

五輪後の施設利活用を提案

 最後に志手教授から参加者に修了証が手渡された。
 UTARは、質の高い教育を提供する非営利私立大学として02年8月にUTAR教育財団の下で設立された。創立16年という浅い歴史にもかかわらず、英タイムズ・ハイアー・エデュケーションの世界大学ランキング2019で501-600位、アジア大学ランキング2018で99位に格付けされるなどマレーシア有数の私立総合大学となっている。
 19年1月30日現在の正規学生総数は1万8440人、専任の教員数は1146人。9学部に4つのセンター、3つの研究所で110以上の学術プログラムを持ち、多様な分野で研究と学術的発展を促進することにも力を注いでいる。企業からの卒業生に対する評価も高く、日系企業に就職している卒業生も多い。

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