鴻池組が、2018年の西日本豪雨で被災した広島県東広島市で進めていた災害廃棄物の中間処理が完了した。19年1月の作業開始から7カ月でがれき混じりの土砂など5万7000tを処理、96.9%の高いリサイクル率も実現した。
がれき混じりの土砂は市内5カ所の1次仮置き場に、そのほかの廃家財や建物解体廃棄物は賀茂環境センター(同市)内に設置した2次仮置き場に集積され、同社は仮置場間の運搬や中間処理、処理後物の搬出などに当たった。
災害廃棄物は「リサイクルされるもの」と「処分されるもの」に分別、7月末までに約5万7000tの中間処理を完了させた。うち「リサイクルされるもの」の重量比率は96.9%で「業務開始当初に設定した目標値97%には及ばなかった」(同社)が、高いリサイクル率を実現した。
2次仮置場には騒音・粉じん対策の一環で大型の仮設テントを設置し周辺環境に配慮した。降雨の影響もなく作業期間の短縮にもつながった。同社は広島県内で東広島市以外に坂町でも中間処理業務を担当。12月末までの完了を予定している。