【SDGsへの取り組み】文化遺産を未来に継承 鴻池組が「浅野長矩公墓および夫人墓」を修復 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

公式ブログ

【SDGsへの取り組み】文化遺産を未来に継承 鴻池組が「浅野長矩公墓および夫人墓」を修復

 鴻池組は、泉岳寺(東京都港区)内にある国指定史跡「浅野長矩公墓および夫人墓」を修復した。同社がこれまでに培った石造文化財の保存修復技術を生かし、伝統工法と現代工法をミックスさせながら、文化遺産を未来に継承させている。

長矩公墓(修復後)


 修復したのは忠臣蔵で有名な浅野内匠頭長矩公(たくみのかみ・ながのり)と正室の瑶泉院(阿久利姫)の墓所。300年以上経った現在でも多くの参詣者が訪れているが、関東大震災後に実施された解体修理から100年以上が過ぎ、外柵の風化による損傷やゆがみが激しく、墓石には傾きが生じていた。

 できる限り既存の部材を再利用し、可逆性(修理前の元の状態に戻せる)のある修理方法で再構築することを基本方針とし、解体、保存修理、造成、復元の順に工事を進めた。傾き防止と不同沈下の再発を防止するため、両墓とも基壇内部にはステンレス鋼材による補強フレームを設置した。

補強フレーム設置状況(夫人墓)


 同社では今後もSDGs(持続可能な開発目標)のターゲットの1つ「世界の文化遺産および自然遺産の保護・保全の努力を強化する」の達成に向けた取り組みを進めていく。

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら