三上建築事務所（水戸市、益子一彦所長）は13日、水戸市の常陽藝文ホールで2019年の活動報告とクリスマスコンサートを開いた。9回目の開催となる。建築主や施工者、メーカー、協力事務所などからの招待客に、事務所スタッフを合わせた約130人が演奏や講談などを楽しんだ。活動報告の中で益子所長は、11月に中国・蘇州に設計の合弁会社「蘇州令和建築設計有限公司」（資本金100万元）を設立したことを明らかにし、代表に就任した胡新宇氏も登壇した。

　冒頭の活動報告で、益子所長は合弁会社について、10月には重慶で別荘の提案を持って行ったことなど披露しつつ、「中国で2人で頑張って良い仕事をしていこうと話している」と語った。
　登壇した胡氏は、「日式の温泉、老人ホームなどがはやってくるのではないかと思い、一緒に頑張ろうと会社を作った」と語った。
　胡氏は、和室ブランド「大藏和室」を手がける大連荒井装飾装修工程有限公司大藏事業部（中国・大連）の総経理。益子所長とは、18年10月に中国・瀋陽で開かれた日中の交流会で初めて会い、そこから合弁設立に至ったという。
　活動報告ではこのほか、益子所長は19年の活動状況として9月6日に創業85周年を迎えたと説明。野々市市立図書館学びの杜ののいちカレードなどの受賞作品、パルシステム栃木センターなどの完成作品、行橋市図書館や砺波市立図書館など建設中のプロジェクト、海老名市立有馬図書館・門沢橋コミュニティセンターリノベーション、日立市立中里小学校、喜多方市ひとづくり・交流拠点複合施設など設計完了・設計中のプロジェクトなどを紹介した。
　その後のコンサートでは、バイオリニストの小林倫子さん、チェリストの浦川うららさん、ピアニストの津嶋啓一さん、黒川純子さんが演奏した。
　続いて講談師の宝井琴調さんが講談を披露した。
　最後に事務所の社員らは益子所長に対し、間もなく迎える還暦をサプライズで祝った。

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