【新たな価値を創造する場に】竹中工務店東北支店が事務所リニューアル 共用空間を大幅拡張 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【新たな価値を創造する場に】竹中工務店東北支店が事務所リニューアル 共用空間を大幅拡張

 竹中工務店東北支店(鈴木一巳支店長)が、7月から実施していた同支店オフィスのリニューアル工事が完了した。「生産性向上」「新たな価値創造」を実現するための仕掛けが随所に施されており、特に2フロアをつなぐ中央吹抜階段は、往来のしやすさだけでなく、“偶発的な出会い”による情報や価値観の共有・創造を促す。

「杜の広場」と中央階段

 同支店オフィスは、「杜の都・仙台」のシンボルロードの1つ定禅寺通りに面した仙台定禅寺ビルの10、11階にある。1989年2月に完成した自社ビルで、支店オフィスの延べ床面積は約1500㎡。約140人の職員が勤務している。
 リニューアル計画は、働き方改革の一環として立ち上がり「定禅寺ビル執務室イノベーションプロジェクト(JIP)」と銘打って進められた。
 具体的な空間・エリア構成の議論は、年明けからスタート。各部の女性も含めた職員らが中心となって「働きやすさ」「使いやすさ」について話し合い、さまざまな仕掛けを詰め込んだ。その後、7月から準備工事に着手し、11月20日に完成した。
 2フロアをつなぐ中央階段周辺には、「杜の広場」「こみっと」と名付けられた共創スペースや、図書コーナー、BIMスタジオなどの共有機能を配置し、開放的な空間づくりを実現。これらの共用スペースがオフィス全体に占める割合は、リニューアル前の約15%から約35%に増えた。
 共用スペースの確保に当たっては、書類の削減・電子化を徹底したほか、ブース化していた設計部門などの壁を取り払い、各職員の執務スペースも必要最小限に縮小。一方、ファミレスシートや個人用ブースでは、少人数の集中した業務が行えるようにしている。
 鈴木支店長は「ワーク・ライフ・バランスを意識し、働きやすいオフィスをつくろうと職員がアイデアを出し合い、支店独自のあり方を議論しながら完成させた」とした上で「リニューアルはスタートであり、今後のチューニングでハード面・ソフト面ともに足りない部分を補っていく。みんなの意見を聞きながら、自分たちの働き方を見直す取り組みを進めていきたい」と話した。
 また、同支店では宮城県内の自社施工案件の維持保全工事を手掛ける宮城地区FMセンターの移転に当たってもワークプレイス変革を意識した整備を遂行。従来の現場事務所とは一線を画した執務空間を実現し、職員のモチベーションアップと業務の効率化を図っている。

宮城FMCの執務スペース

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