【新たなステージ始動】YKKのまちづくり「パッシブタウン」 4-6街区設計者を20年春公表へ | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【新たなステージ始動】YKKのまちづくり「パッシブタウン」 4-6街区設計者を20年春公表へ

 YKKグループが富山県黒部市で建設を進めている持続可能なまちづくり・住まいづくりのプロジェクト「パッシブタウン」が新しいステージを迎える。YKK不動産の吉田忠裕社長は23日、4-6街区の着工に向け、設計者選定に入っていることを明らかにした。近く決定し、来春までに公表する。

パッシブタウン2街区

 過度なエネルギー消費に依存することなく、太陽光や風、水などの自然エネルギーを最大限活用する「パッシブデザイン」でローエネルギーの「まちと住まい」の実現を目指すパッシブタウンは、2015年から17年までに全体計画の半分に当たる1-3街区が建設された。ことし8月には各街区の省エネ性能などの評価結果がまとめられ、一般住宅と比べてエネルギー消費量が大きく削減できていることなどが確認された。一方で高断熱性、高気密性が夏季住環境に課題をもたらしていることなども指摘され、樹脂窓の採用などによる外皮性能の強化とともに、居住者への適切な情報提供が省エネ、満足度向上の両面で重要であると総括されていた。
 今後スタートする4-6街区の計画について吉田社長は、来春までには1-3街区の評価結果を踏まえた上で「これまでとは目的を変え、違うアプローチで深掘りした内容を発表したい」と述べ、新たなテーマや手法で取り組んでいく考えを示した。3街区までの評価結果については海外からの関心も高く、4街区以降の設計者も国内外の建築家の中から選ばれる見通しだ。「(1-3街区から)時間も経過して状況も変わり、以前は使えなかった技術も使えるようになった」と述べ、新技術の採用にも取り組んでいくことを明らかにした。

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