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4月29日 月曜日

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【総合資格】合格祝賀会記念企画 女性建築家4氏がトークセッション 建築家目指す若者にメッセージ

 建設・不動産の資格スクール総合資格学院を運営する総合資格は、2019年度合格祝賀会開催記念新春特別企画として女性建築家4氏によるトークセッションを開いた。金野千恵氏(teco)、冨永美保氏(トミトアーキテクチャ)、中川エリカ氏(中川エリカ建築設計事務所)、原田麻魚氏(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)が、自身の原点・ルーツを振り返りながら、建築家を目指す若者にさまざまなメッセージを発信した。
 東京都新宿区の京王プラザホテルで開かれたトークセッションには、学生を中心に約200人が参加した。
 金野氏は、大学時代の研究室やスイス連邦工科大学への留学時の思い出などを織り交ぜ、「研究室の時からマルチタスクで何でもやれと言われていた。とにかくリミットを決めずに機会があったらやってみるという経験があったからこそ、いま仕事ができている」と振り返った。
 大学院の2年間、東日本大震災の震災復興プロジェクトに携わったという冨永氏は、「震災当日の個別具体的で壮絶な話は、いつ開かれるかわからない議事録に収められてしまう。そこを何とかしたいという思いが独立のきっかけになった」とした上で、プロジェクト前の徹底的なリサーチによる「知ることとつくることのパラレル」の設計思想を説明した。
 「模型から始まる建築の創作活動に取りつかれている」という中川氏は、以前勤めていた事務所で「住宅模型は施主とのコミュニケーションツールだと言われ、1週間に1つ模型をつくっていた」と振り返り、「設計をしている時に自分たちが想像していた使い方はほんの一部であり、建物の使い手から教わることも多い。使い方の設計をするために模型を活用している」と語った。
 原田氏は20歳のころ、イタリアで見た緻密な建築空間に圧倒され、「建築家は建築をつくるために物質の強度、サイズなどのすべてが分からないといけない」と思い、自分に足りない部分を探すために訪れた北海道で、「象設計集団に丁稚奉公に行ったことがその後の人生を左右した」と振り返り、「建築は手でつくられるものであり、決して理論ではない」と強調した。
 トークセッションでは、SDGs(持続可能な開発目標)、結婚、影響を受けた建築家などをテーマに4氏がそれぞれの考えを語った。
 
 
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