【ラインガイド式で安全確保】都市部でのドローンによる建物点検が可能に 建築研究所、西武建設ら  | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

公式ブログ

【ラインガイド式で安全確保】都市部でのドローンによる建物点検が可能に 建築研究所、西武建設ら 

 建築研究所、日本ツーバイフォー建築協会、西武建設は17日、東京都中野区の中野サンプラザで、「ドローンを活用した(超)高層建物安全点検調査技術の開発に関する共同研究」の公開実験を実施した。
 ラインガイド式ドローンを採用することで、墜落の危険性などの問題で通常は難しい人口集中地区でのドローンによる外壁点検を可能とした。実験では建物に近接した位置でも安全に飛行できることを確認し、今後の点検調査への活用を実証した。

ラインガイド式の採用で建物から数メートルの位置でも安全に飛行可能

 ラインガイド式ドローンは、ドローンをマグロ釣りなどにも使用する丈夫なラインで係留することで、電波障害などで操作不能に陥ることによるフライアウトを防止し、墜落した場合も墜落位置を特定できる。ラインは屋上から釣竿状のブラケットから重りを付けて下ろし、地上の離着陸台に固定する。
 通常、都市部でのドローンによるビルなどの点検・調査には、周辺の建物によるGPS(全地球測位システム)などの電波障害、ビル風の発生、人通りの多さなど墜落のリスクが多く、実用化には課題が多い。しかし、ラインガイド式ドローンを使うことで、安全にドローンを飛ばすことができ、建物から数mの位置にも安全に接近することができる。ドローンはガイドに沿って垂直に上下するため撮影画像も効率的に合成でき、また仮設足場を設置して点検するよりもコストや工期の短縮も期待できる。
 
 
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら