選考委員長を務めた建築家の古谷誠章氏は「大きな組織が真っ向から取り組んだもの、アトリエ的作家が信念を持って挑んだもの、長い年月を掛けてつくり続けられたものなど、いつにも増して多様な応募があった。単にアートや工芸と建築との協奏という枠組みを超えて、作者がそれぞれにユニークな方法で独自の作品づくりを模索していることがはっきりと表れた」と総評した。
AACA賞と芦原義信賞以外の受賞作品と作者は、次のとおり(敬称略)。
〈優秀賞〉桐朋学園大学調布キャンパス1号館(東京都調布市)=山梨知彦+羽鳥達也+笹山恭代+石原嘉人(いずれも日建設計)▽星のや東京(東京都千代田区)=林総一郎(三菱地所設計)、東利恵(東環境・建築研究所)、一法師淳(NTTファシリティーズ)▽一華寺 無尽塔(広島県呉市)=宮森洋一郎(宮森洋一郎建築設計室)。
〈特別賞〉四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト(四国4県各所)=歌一洋(歌一洋建築研究所)▽洗足池の家/MONOLITH(東京都大田区)=城戸崎博孝。
〈奨励賞〉特別養護老人ホーム成仁ハウス百年の家(岩手県大船渡市)=内藤将俊(内藤将俊建築設計事務所)、前見文武(佐藤総合計画)。