【新しい概念を】社会資産としてのパブリックアート再考 aacaが創立30周年記念講演 | 建設通信新聞Digital

4月23日 火曜日

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【新しい概念を】社会資産としてのパブリックアート再考 aacaが創立30周年記念講演

 日本建築美術工芸協会(aaca、岡本賢会長)は、東京都千代田区の糖業協会ホールで創立30周年記念講演会「現場からの提言-パブリックアートの現在-パブリックプレイスとアート・点から面へ アートな街づくりへの展開」を開いた=写真。行政、アートに携わる人それぞれの立場から、社会資産としてのパブリックアートを見つめ直した。
 この日は、アート行政を担う桂有生横浜市都市整備局企画部都市デザイン室都市デザイナー、中之条ビエンナーレ(群馬県)の山重徹夫総合ディレクター、フォトグラムアーティストの浅見俊哉氏が登壇し、それぞれの立場から活動や体験について話した。
 続いて、小野寺優元aaca調査研究委員会副委員長を加えたパネルディスカッションでは、小野寺氏が「パブリックアートという言葉が耳慣れたものとなり、現在の社会の中では賞味期限切れになりつつある。現代にあったパブリックアートの新しい概念を見つけていくことが必要だ」と呼び掛け、出演者は盛んに意見を交わした。
 交流会であいさつした岡本会長は、「30年前の協会設立当時の理念として、『建築家と美術家が一体となって優れた都市景観・優れた環境を作る』というものがある。そうした意味で、今回のようなパブリックアートに関する講演は意義の深い重要なテーマだったのではないか」と語った。