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B・C・I 未来図

【深化する関西の建設ICT⑦】竹中工務店 設計から施工へ一貫してつなぐ

最終更新 | 2020/11/05 15:58

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 「BIMなしには成立しなかった」。大阪市内で10月末に竣工を迎える三栄建設鉄構事業本部新事務所プロジェクトを手がけた竹中工務店の担当者はそろって、そう力を込める。「ボロノイ分割」という幾何学で最適化した複雑な空間構成が象徴的な同プロジェクトは計画段階から施工の担当者が参加し、プロセス全体を通じてBIMモデルを軸に一貫生産を実現させようと挑んだ。

 施主である鉄骨ファブリケーターの三栄建設は社屋と工場の移転に伴う事業拡張で、組織規模が350人体制に3倍近くまで拡大した。新事務所では社内のコミュニケーション誘発とともに、自らも技術的なチャレンジがしたいとの思いがあった。竹中工務店が提示したボロノイ分割による構造美の設計プランは、複雑な鉄骨加工技術が試される。完成後には「鉄のショールーム」としても位置付けたいと、施主自身も意欲的に取り組んだ。

菱沼氏と田中氏


 設計を担当した竹中工務店大阪本店設計部設計第7部門設計2グループの田中盛志氏は「施主が思い描く鉄骨加工業としての誇りと未来へ向けるメッセージを象徴するような、振り切ったデザインを提案した」と振り返る。規模はS造3階建て延べ4710㎡。部署ごとに機能を持った領域が階という概念を越えて「立体的、多面的な関係性を持たせた」という。

 初期のプランニングは3次元モデリングソフトを使ったアルゴリズムデザインで最適解を導き出し、それをグラフィソフトの『ARCHICAD』でBIMモデル化した。構造や設備にもBIMを取り入れ、それぞれを統合モデル化した「オープンBIM」が実現した。

三栄建設鉄構事業本部新事務所プロジェクトではとび職もBIMモデルを操ったという


 施工段階では、BIMの導入効果が随所に出てきた。現場作業所の主任として工事担当を務める菱沼卓氏は「現場関係者がBIMを見てイメージでき、しかも部材数量も厳密に把握できたことが作業の生産効率を上げた」と話す。施工図もBIMモデルを基に全て作成した。「専門工事会社にはBIMを使うことを前提にしてもらった」と明かす。

 鉄骨工事を担当した施主の三栄建設も構造モデルデータを使って鉄骨加工の製作図を作成した。建物全体がボロノイ分割の複雑な構造で構成され、柱部材は最大で15m強、梁部材は20m強にも及んだ。現場に隣接した工場から部材を直接運べる利点から、現場での効率的な組み方も念入りにシミュレーションした。現場のとび職も自らBIMモデルを操りながら、部材の重さやバランスを事前に把握しながら作業を進めてきた。

「ボロノイ分割」で最適化した執務空間は立体的、多面的な関係性でつながる


 設計から施工まで一貫してBIMモデルをつないだ点も特筆できる。設計段階のBIMをそのまま施工段階に使ったケースは竹中工務店の中でも先駆的な試みだ。複雑な構造ゆえに、施工段階で一から詳細モデルを描くのは難しい事情もあった。田中氏は「だからこそ優秀なBIMオペレーターが存在しなければ成り立たなかった」と説明する。

 計画から設計、施工までの一貫BIMを取り入れた同プロジェクトでは、ARCHICADを軸に複数のBIMソフトを使い分けている。通常であれば、設計段階と施工段階で担当するオペレーターを区分けするが、ここでは他のBIMソフトをオーバーラップして調整できるスキルが求められ、当初からかかわったARCHICADのオペレーターが最後まで担当した。菱沼氏は「この現場ではモデルが正(主体)であり、変更の際もモデルを修正し、そこから図面を出力して承認した」と強調する。

 BIMについて、田中氏は「建築の可能性を広げるツール」、菱沼氏は「次世代建築づくりのきっかけを作るツール」と語る。両氏とも本格的なオープンBIMプロジェクトを手がけるのは初めて。社内BIM教育の1期生でもある菱沼氏はプロジェクトの計画段階から参加し、施工段階から工事担当として現場に入った。設計から施工までの一貫BIMを実現した同プロジェクトはオープンBIMを志向する同社の代表作品のひとつになった。

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