【テーマは『現代の茶室』】日本建築協会 「工高生デザインコンクール」表彰式をWeb開催 | 建設通信新聞Digital

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【テーマは『現代の茶室』】日本建築協会 「工高生デザインコンクール」表彰式をWeb開催

 日本建築協会(設楽貞樹会長)は14日、大阪市の男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)で2020年度第66回「工高生デザインコンクール」の表彰式を開いた。『現代の茶室』をテーマに全国13校から集まった117点の作品の中から、林那海さん(三重県立四日市工業高校2年)の「読まない図書館 障がいから『非日常空間を味わう新しい茶室』を考える」を最優秀賞に選出した。

最優秀の作品


 表彰式は、新型コロナウイルス感染症への対応からリモートで開いた。冒頭、設楽会長は「現代にはさまざまなコミュニケーションの形があり今回のリモート開催もその1つと言える。入選作品は自分の身の回りの問題意識に根付いた提案が多く、非常に好感が持てた。建築の仕事はつらいことも多いが、完成した時の感動は何物にも代えがたい。皆さんにはぜひ建築の世界に飛び込んでいただき、一緒に活動したい」とあいさつした。

設楽会長


 最優秀賞に輝いた林さんは「もともと図面を書くことは好きだったが、コンクールに参加するのは初めてで、なかなか考えがまとまらなかった。支えていただいた周りの皆さんのおかげで受賞することができ、大変感謝している」と喜びを語った。

 審査員長の一階聡之氏(日建設計)は、総評で「主客は誰か、対話やコミュニケーション、どういう空間が茶室にふさわしいかの3点に主眼を置いて審査した。茶室は木造平屋建てが一般的な形式だが、若い皆さんはイメージしにくかったかもしれず、空間づくりで苦労されたのが作品を通じて伝わってきた」と述べた。また、最優秀作品は「ポイントをしっかり押さえた優れた作品で、茶室を現代的に解釈していた。満場一致に近い形で選出された」と話した。

 最優秀以外の入選作品は次のとおり(敬称略)。
 〈優秀賞〉
 ▽貴島渚、上田涼乃(兵庫県立兵庫工業高校2年)▽木下岳空(同3年)。
 〈入選〉
 ▽上原侑子(神戸市立科学技術高校3年)▽松原戒亜(同)▽梅林向日葵(大阪市立工芸高校3年)▽大畑和香(静岡県立島田工業高校3年)▽芝本喬(三重県立伊勢工業高校3年)▽戸津川由羽(広島県立広島工業高校2年)▽中野峻太郎、山岡翼太(静岡県立浜松工業高校3年)。