【チャットで情報共有】「direct」を全社に導入した鴻池組 作業負担を大幅削減 | 建設通信新聞Digital

5月1日 水曜日

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【チャットで情報共有】「direct」を全社に導入した鴻池組 作業負担を大幅削減

 鴻池組は、ICT化推進の一貫としてビジネスチャット「direct」(ダイレクト)を全社で導入し、業務の効率化を進めている。現場監督がパソコンやスマートフォンを通じて協力企業に報告・指示し、情報共有することで作業工数の大幅な削減につなげている。

コミュニケーションイメージ


 ダイレクトは、LisB(エルイズビー、東京都千代田区、横井太輔社長兼CEO)が提供する業務支援ツール。シンプルな操作性のため、導入研修が不要で、セキュリティー面での安全性も高いため、鴻池組では2019年10月から導入している。

 同社が神戸市内で進めている「神戸駅前プロジェクト新築工事」の事例では、ダイレクトを活用し、さまざまな業務効率化を実現している。現場は約80社の協力企業が関わっているが、これまで30分以上かかっていた指示出しが3分で完了と、作業負担が劇的に改善している。写真や動画を添付できるため、日々変化する現場の情報を職員・職長で共有することで、素早い指示や現場の是正につなげ、生産性を向上させている。

 また、同工事の現場では、新型コロナウイルス感染症対策として、自動体温測定装置の設置や建設現場内部のモニター増設などの対策を実施しているが、ダイレクトの利用による職長への図面や写真などを使った遠隔指示が対策に役立っている。

 エルイズビーによると、ダイレクトは現在、2000社以上の企業が導入している。他社製アプリなどとも連携し、既存の業務システムとシームレスにつながるプラットフォーム化を進めている。

「ダイレクト」の画面

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