日立ビルシステムと日産自動車(日産)、日立産機システムは、電気自動車からの給電でマンションやビル向けの給水ユニットを稼働させる実証実験を実施した。軽自動車の電気自動車「日産サクラ」のバッテリーを、フル充電状態から外部給電できる残量の10%まで使ったところ、2万1171リットルを送水できた。これは、8468人分の1日の水分摂取量、トイレ4234回分の水量に相当する。連続稼働時間は1時間31分だった。
今回、停電時でもマンションで水道を使えるようにするため、日産サクラを使って自動給水ユニット「ダイレクト・ウォータエース」を動かす実証を行った。自動給水ユニットの連続運転時間と送水量、電気自動車のバッテリー残量を測定している。
同実証は、電気自動車からの給電で停電時のビル設備利用を可能にするV2Xシステムの普及に向けた日産と日立ビルシステムの協創の第3弾となる。日立ビルシステムは、V2X技術を利用した電気自動車からの給電により、エレベーターを継続的に使えるシステムを開発している。