【SDGs貢献へ】大建工業 国産トドマツを原材料にした新規木質ボード事業化を検討中 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

公式ブログ

【SDGs貢献へ】大建工業 国産トドマツを原材料にした新規木質ボード事業化を検討中

 大建工業は、ラワン合板の代替品として国産の針葉樹トドマツを原材料とする新規木質ボードの事業化に向けた検討を始めた。2021年末をめどに最終判断し、24年度中の生産開始を目指す。

原材料であるトドマツの原木


 新規木質ボードは、特許出願中の独自技術を使った製法で、ラワン合板を代替できる優れた剛性、寸法や品質の安定性、平滑で均質な色調の表面性などの性能を持つ。ラワン合板は枯渇のおそれがある南洋材を原料としており、新規木質ボードの代替促進によって南洋材の保護や国産木材の活用促進を通してSDGs(持続可能な開発目標)への貢献を狙う。

 今後は事業性を精査し、事業計画の策定、工場立地や主要設備の選定を進める。工場の最終候補地は、原料となる木材の集材体制や雇用面などを踏まえ、北海道旭川市付近で調整している。

 福知義久新素材事業準備室副室長は20日の会見で「新規木質ボードの用途は、ポリ合板で什器や壁材などに使われる。旭川の工場が稼働すれば、年間5万m3を生産・出荷する予定だ。国産木材を使うことで国内の炭素を固定化しつつ、ラワン材よりも安定した価格を実現できる」と展望を説明した。



建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら